そうだ、お父さんにきいてみよう!

第222回「リモコンの操作と、ゴミの分別が覚えられなかったこと」

【質問】
4歳~6歳から小学校に上がるくらいまで、ビデオの見方(入力切替をして、再生、停止などのリモコンの操作)を覚えることができませんでした。母親に何度も説明してもらっても、別の日になると、1からわからなくなってしまいました。
同じようなことに、ゴミの分別がわかりませんでした。わたしが住んでいた地域はそこまで分別に細かくなくて、燃えるゴミと燃えないゴミの2つくらいしか選択肢はなかったのに、それがわかりませんでした。

ビデオの見方、ゴミの分別が覚えられないことを、母に何度も叱られていました。
わからなくなってしまったとき、すぐに思い浮かぶのが怒る母の姿でした。実際に、「わからないから教えて」と言うと、「何度言ったら覚えるの!」とキツく言われました。
それから、わからないということを素直に言えなくなって、わからないことを隠すふりもしました。好きなビデオも観るのを躊躇するようになりました。

自分でも、どうしてこんなにも同じことが覚えられないのかわかりませんでした。
停止は■(四角)ボタンなどと、絵と関連付けて覚えようとしたけれど、日にちが経つとそれもわからなくなっていました。

 

○質問
どうしてわたしは、テレビの操作やゴミの分別が覚えられなかったと思いますか。何度も教えてもらうのに、どうしてここまで覚えることができなかったと思いますか。

○自分が考えた答え
①アスペルガーだったから。
もしそうだったとしたら、どうして覚えられないんだと、自分で自分のことが理解できなかった気持ちが繋がるように思いました。

②母に叱られる印象が強すぎて、覚えることに頭が働いていなかったから。自分を守ることが先立ってしまって、本当に覚えようという気持ちがなかった。叱られるところで頭が停止してしまっていた。
今思い出すと、わからないという状態になってしまったとき、頭が真っ白になって、思考も動きも停止してしまっていたような気がします。

 

【お父さんの答え】
お父さん:
これは、ゴミの分別については①のアスペルガーの要素。ボタンが覚えられないのは②の原因です。
どういうことかというと、燃えるゴミと燃えないゴミ、これは極めて高度です。
じゃあ質問、ビニール袋は燃えるゴミですか、燃えないゴミですか。
ほら、燃えるんだけど燃えるゴミに入れてはいけないんです。
それは燃えるか燃えないかじゃなくて、燃やしてはいけないゴミか、燃やしても健康に良いゴミかという分け方なんです。
そんなふうにアスペルガーの人はビニールの気持ちになると、「あなただって燃えようと思えばいくらでも燃えられるわよね。それを、燃えないゴミなんてひどい」って。思い入れがあるんです。そうするとね、燃えるゴミに入れてあげたくなっちゃう。

 

なつみ:
すごくわかる。鉄とかも溶けるから捨てていいと思っちゃう。

 

お父さん:
そう、レールなんか燃えると思わないけど、タワシとか細い鉄の線とか、荷札に付いてる鉄の線とか。これは燃えるんだよな、「あなたも」って。実際火をつけてみるとパーって燃えるわけだから。
特に難しいのは、片面が紙で、片面が薄いビニール。プラスチックのね。あなたはどっちなの?! これは心ある人は心が痛んで痛んで分別できない。かなり難しいよね。
今だって僕は難しいですよ。ゴミの気持ちになったら。ほんまですよ。
だからこれはゴミの分別ができないのは、アスペルガーだったからということでね。

ボタンを覚えられないというのは、これは母に叱られて、思考停止するから。
アスペルガーの特徴は、なかなか覚えない、覚えるのは難しいんですけど、一度覚えたら忘れないという特性があります。だからアスペルガーには頭のいい人が多いんです、超頭のいい人が多いんです。
そういうことであって、アスペルガーは頭が悪い、というのはちょっと違うんです。アスペルガーの人って人を傷つけたくない怒らせたくない、悲しませたくないっていう気持ちがあるから、特に小さいときは、ごめんなさい怒らないで、っていう気持ちが先に立っちゃうので、その場でなにか言われてもとても頭に入らない。そういうことでした。ゴミの分別と、コントローラーの操作法、原因を分けて考えるといいでしょう。

お父さんにきいてみようでした。

 

(2019年12月13日掲載)