山小屋便り

【山小屋便り9月号】「今宵は、プレミアムディナーショー!! ―― ドラム部の演奏と、なのはなクイズ大会 ――」 あけみ

「皆様、大変長らくお待たせしました。5分後の5時45分後から、台風十号が直撃するなか、古吉野北第1大ホール ジムナスティックホールにて、プレミアムディナーショーが行なわれます。ご参加される皆様は、ジムナスティックホールにお集まりください」

8月のある日、古吉野北第一大ホール、ジムナスティックホール(普段は体育館と呼んでいます)で、ディナーショーが開かれました。そして、私はやよいちゃんと一緒に進行係、遊びの実行委員をさせてもらいました。

このディナーショーは、ドラム部の演奏から始まります。開演前は、会場前で皆が列にをつくって待ってくれています。私とやよいちゃんは、高級ホテルのボーイさんのように、白のワイシャツに蝶ネクタイをつけ、帽子をかぶり、穏やかな口調でお客様のみんなを誘導しました。

ドラム部の演奏は、新曲の『チープ・スリルズ』という曲です。この曲は、ドラム部の部長でもある、みくちゃんが曲の構成も考えて楽譜にしてくれたものです。パートは主に、ドラム1とドラム2の2部構成になり、それぞれのリズムが掛け合ったり、メロディーとサブメロディーに別れたりして、曲を彩ります。ちなみに私は、ドラム部としても演奏をさせてもらいました。

■スターになりきって

また、今回、演奏したドラム部のメンバーのなかには、まだ入部をして1か月近くのメンバーが2人ました。その短い期間でも皆と一緒に演奏できるようになり、2人は一緒に発表会に出ました。

ドラム部の演奏は、あゆちゃんのMCから始まりました。MCでは、あゆちゃんから、お客さんがこれからのショーが楽しみになるような、ショーの世界に引き込むようなストーリーのある内容であることが大切だとおしえてもらい、あゆちゃんやドラム部のみんなで考えました。

そのMCでは、それぞれのメンバーがドラム界でのスターという設定となり、それぞれのメンバーの特徴なども活かしつつ、経歴や生まれなども考えました。

ゆりかちゃんは、ハワイ出身でフラダンスを伝える民族に生まれ、リズム感を養ってきたドラマーです。そんなゆりかちゃんは、アメリカンチャート1位、過去最長記録を持っています。

私はアフリカ出身で生後1か月から丸太でリズムを刻み、最初のお客さんはアフリカ象、その後バンドを結成し、アメリカンフットボールのスーパーボウルでは世界的有名歌手と共演した経歴を持ったキャラクターになりました。

普段、学校に行っているまゆみちゃんは、原付で各国をまわり演奏をするさすらいのドラマー、人気のあまりファンが殺到して危険を伴うため、原付の移動にはボディーガードも付くほどの人気ドラマーになりました。このように、1人ひとりがそれぞれのキャラクターとして、ドラマーとしてステージに立ちました。

このドラム発表会に向けて、発表会前は日曜日の部活の時間は曲の練習を主に進めていきました。部長のみくちゃんが主に演奏を見て、強弱やタム回しのニュアンスなどを統一していきました。時々、なのはなのバンドメンバーであるドラマーのかにちゃんも来てくれて、演奏を聞いてアドバイスをしてくれました。

■メンバーの優しさ

練習の過程で面白いと感じたことは、自分がみんなの一部だと思うと、怖くなくなることを強く実感できたことでした。

発表会1週間前、実際に発表をする2チームに別れて演奏をしてみました。そのとき、私は練習不足ということもあり、演奏が上手にできなかったり、途中で頭が真っ白になり手が止まってしまうことが多かったです。

みくちゃんが合せのあとに、私が苦手な所とその改善策を客観的に見て、教えてくれました。私は細かい刻みやタム回しが苦手ということを教えてくれました。左手と右手のバランスが上手く取れていなかったです。

あやこちゃんはいつも、私がリズムの取り方に迷ったときに、快く教えてくれます。まゆみちゃんはいつも肯定的な空気で接してくれながらも、私のバスタムのリズムが速くなり、手の動きが追いかけるようになってしまうことを教えてくれました。

ゆりかちゃんは練習のときに、音源を消してメトロノームだけの練習を提案してくれました。メトロノームだけの練習をしていくと、自分たちの改善していくべきところがハッキリと見えてくるし、音の粒がハッキリとして、揃っていくのを感じました。

入部1か月のりなちゃんは、いつも淡々と誠実にドラムに向い、みんなと一緒に演奏をしていました。そんな姿に、私も背筋が正され、頑張ろうと思えました。

「みんなの音を聞いて」アンサンブル、コーラスでも何度もおしえてもらうことですが、ドラムの演奏でも同じでした。

自分の演奏だけに必死になっているとまわりが見えてきません。でも、まわりの音や仲間、空気、タイミングなどを感じようとすると、自分がみんなの演奏の一部なのだと改めて強く感じ、怖さや緊張が少なくなりました。みんなの演奏の一部として、良い演奏がしたいと静かに祈るような気持ちになりました。

みんなの空気、息遣いなどを感じると、言葉がなくてもそれぞれがみんなに気持ちを沿わせようとしている空気があります。その空気がとても素敵なものだと感じました。

それは、ドラムだけの演奏だけではないのだと思いました。

■最高に面白い!

そこからの1週間、心の中では半べそをかきながら練習をしました。練習といっても、7月、8月は夏祭りのイベントなども重なり、上手に時間が取れずドラムを実際に叩くということは多くできませんでした。でも、移動時間の隙間時間や布団のなかで練習をしました。

寝るときは、ドラムスティックを枕元において寝ました。他のメンバーも、時間が限られたなか、隙間の時間で練習を行なっていました。

そして本番を迎えました。

バンドメンバーのあゆちゃんのボーカル、まえちゃんのギター、みくちゃんのピアノという豪華なメンバーと演奏をしました。とても緊張しました。緊張して、バスタムのフットペダルを踏む足が震えました。

でも、あゆちゃん、みんなで考えたMCのなかのあけみになりきりました。アフリカ出身の、野性味あふれるドラマーとしてステージに出ました。

演奏をしていると、隣のゆりかちゃんが私のことやりなちゃんに気持ちを沿わせているのを強く感じました。バンドメンバーとドラム部のメンバーと一緒に演奏、表現できる時間、瞬間が最高に面白いと思いました。

ドラムを演奏していると、ドラムを演奏するのは勇気と潔さと、優しさが必要なように感じました。ドラムは大きな音が出ます、出る時は大きく前に出て演奏を彩り、まわりを支える時は、どっしりと構え安定したビートを刻まなくてはいけません。自分が実際にドラムを演奏してみて、普段バンドで演奏しているかにちゃんの格好良さやすごさを今まで以上に強く知ることもできました。さらになのはなのバンドやみんなのことが好きになりました。

演奏の時間はあっという間に感じました。演奏を終えたあと、お父さんお母さんから、「格好良かった。良かった」と好評してもらえたこともとても嬉しかったです。

■新企画!

「それでは、続きまして。第2部日本一のソムリエ、ケニー小野瀬、ユカリーナ夫人の舌も唸らせる。あのミシュランガイドにも載った、三つ星レストランの河上さん、なるちゃん率いる台所より本日のディナーをお届けします」

やよいちゃんの司会で、ディナータイムとなりました。台所のなるちゃん達が協力をしてくれて、美味しいなのはなカレーを、体育館でいただきました。準備にはいろんな人が協力をしてくれて、配膳するところには、おしゃれなお品書きまで用意してくれていました。

「それでは、続きまして第3部へと移ります。皆様は、背中側に振り向いていただきますと、次の会場へと移動ができます」食事が終わるころ、第2部への準備へと移りました。会場にはクイーンの『レイン・マスト・ホール』が流れます。

第3部は、早押しのクイズ大会です

「さあ、今日も木曜の夜がやってきた。みんな大好きなのはな早押しクイズショー!! 本日司会をつ務めますのは、茨城出身の井口明美と大阪府出身の野田弥生、そして最後は大御所スペシャル司会者が待っております」

第3部は、なのはな新企画「なのはな早押しクイズショー」です。今、なのはなにはハウスという6つのチームにわかれ、お父さんお母さんとミーティングを行なったり、ゲームをしたりします。そんなハウスチーム対抗の早押しクイズです。

ハウスからそれぞれ代表者を出して、3問の問題に答えてもらいます。この時の早押しボタンも、やよいちゃんの発案で自分たちで手作りしました。

問題の内容は、「古吉野にある鉄筋校舎の階段の数」や「使っているリンスの名前」など、なのはなのみんなの日常にちなんだ問題や、「お父さんの持っているめがねの数」「お母さんが1番好きなお父さんのところ」「あゆちゃんが1番最初に担当した野菜」「あんなちゃんが思う自分と1番近い桃の品種」など、お父さん、お母さんなのはなのメンバーに関する問題、あとはコンサートの台詞に関する問題などを出題しました。

■ドキドキのミリオネア

早押しボタンを押しながら、「ピンポン!」と一生懸命に叫ぶ姿や、手作りの早押しボタンが一斉にあがる瞬間など、見ていてもとても面白かったです。また、問題を通してなのはなやお父さん、お母さんのことを知ることができたのも嬉しかったです。

早押し問題を終えると、どこかで聞いたことのあるBGMが流れ、ステージには大きなイスが2つ用意されました。得点が1番多かったハウスのメンバーには、最後にお父さんとの1対1の4択問題「ミリオネア」を用意しました。

ミリオネアでは、お父さんが解答者との駆け引きをしながら問題を出していくのもとても面白かったです。

問題に困ったときは、ライフラインを3種類用意しました。問題を2択に絞れる「フィフティ・フィフティ」、全員の多数決を行える「オーディエンス」、そして誰か1人を指名して電話をして助言をもらえる「テレフォン」です。テレフォンは糸電話です。ライフラインを使って、会場で長い糸電話をしている光景もとても面白く、印象に残っています。

10メートル以上離れた場所でも、しっか りと糸電話で相談することができました

ミリオネアの問題は、主にお父さん、お母さん、スタッフさんに関する問題にしました。「お父さんの好きなパン」「お母さんの口紅のメーカー」というマニアックな問題や「あゆちゃんの得意料理」「ゆりかちゃんが初めて踊った曲」などでした。「お父さんがお母さんの好きな所」「お母さんが好きなお父さんの得意料理」など、お父さん、お母さんの話を問題と一緒に聞かせてもらうことができたのも嬉しかったです。

会場には、お父さん、お母さん、みんなの暖かい笑顔と空気が溢れていて、とても嬉しかったです。

■成功体験になった

また、この企画を考え、一緒にやよいちゃんと進めることができたのもとても嬉しかったです。やよいちゃんの「みんなのために」というまっすぐで強い気持ちがいつもあるなかで、一緒に進めていくと、私もずっとワクワクした気持ちが続き、どこまでも走り続ける気がしました。何か思いついたら、「いいねー!」と笑顔で喜び合ったり、一緒に考えていく過程も面白かったです。

やよいちゃんと一緒に動いていると、(こんな風に考えたり、動いたり、気持ちを使ったら良いのか)と気づくことがたくさんあります。

良かれの気持ちで、次々と考え、それがたとえダメだったとしても、みんなのために次に次にと、頭と身体を全力で使っていました。プランを立て、必要ならまわりの人に上手に助けを求め、関係をとっていました。

そんなやよいちゃんが仲間でいてくれて本当に良かったなと思いました。私もたくさん吸収していきたいし、私も誰かのプラスとしてもっと動けるようになりたいと思いました。

この企画には、お父さん、お母さん、あゆちゃん、ドラム部をはじめ、みんなが色々なところで助けてくれて行なうことができました。

最後はみんなが笑顔で、お父さん、お母さんもとても喜んでくれて、大成功だったと思います。お父さん、お母さん、みんな、実行委員の成功体験になったと思います。

こうやって色々なことができて、楽しめる仲間がたくさんいて、改めて私は恵まれていると思いました。なのはなが、お父さん、お母さん、みんなのことが大好きだと感じました。

 

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みんなでバーベキューをしました!

バーベキューの具材は、なのはな産の夏野菜です。みんなで夏を満喫しました