山小屋便り

【山小屋便り9月号】「夜空に輝く、夏の宝石 ―― 胸に焼きつく、西ノ屋の花火大会 ――」 けいたろう

あの景色と音こそ、記憶に留めあるべき映像的事象である。

8月3日、夏が徐々に徐々に我々のもとへと肩を揺らしながらやってきている。

この日の夜に西ノ屋にて花火大会があるらしい。しかも、それを観賞できる場所は一等地だという。

私の花火大会のイメージといえば、たくさんの人が押し合いへし合いで、花火大会どころではない。そんな感じであった。

みんな浴衣を着て、その特別な場所へ向かった。私もお父さんの浴衣を借りて身につけていた。浴衣を着たのはおそらく保育園の時以来か。まだ浴衣を着ると言うよりも着られている、といったそわそわした感情があったが嬉しい気持ちもあった。

みんなで浴衣を着ていきました!

■音と光のショー

その浴衣を着てこの場所に座っている。それだけでなにか身体がうずうずしてきているのを感じた。りゅうさん、永禮さん、娘さんのあやかさん、池田さんと豪華なゲスト陣も勢揃いし、いよいよ花火開会が始まろうとしていた。

しばしの静寂のあと、1発目の花火が上がった。凄い迫力だ。

■ダイナミック

今までの私が見てきた花火と明らかに違うのは、距離であった。まさに目と鼻の先から打ち上げられており、職人さんの人影もはっきり見えた。

何発も何発も打ち上げられた。私はとても感激した。こんなに近くでそしてゆっくり座って、ダイナミックな音と光のショーを楽しむことができるなんてめったにないことだ。

夜空にパッと瞬間、見る者に感動を脳裏に焼き付けるようなカラフルな明かりが広がる。そして、それが夢だったかのようにすーっと優しく消えていく。その繰り返しの情景というのはなんてきれいで儚いのだろう。

浮かんでは輝く。その一瞬のためにすべてを懸けるかのような眩い閃光。

青色の光のつぶが点々と散りばめられる花火が印象的だった。あの色をなんと表せばよいだろうか。あれは青、いや碧か。

目の中に飛び込んでくるような眩しいほど輝く宝玉、とでも言おうか。美しかった。その美しさは胸の奥深く川のせせらぎのごとく優雅にそして優しく流れ込んでいくのであった。

クイズのコーナーもあった。これは何の形の花火でしょうか。私には難しかった。発想力豊かな人物であればすぐにもひらめいてしまうものなのだろうか。

何の絵柄の花火かを当てるクイズ もありました

■花火の魅力

「ニーハオ」という花火は衝撃的であった。きれいだ、というよりむしろ攻撃的な強さを感じるパワーを表現したものだと思った。

連続的に間髪入れず打ち上がっては、「バンバンバン!」と破裂音を響かせる。休む間もなく波状攻撃を仕掛ける。思わず声が漏れる。

さっきとはうってかわって騒がしくなる様子が、また美しい。これも1つの花火の魅力であることには間違いないのだ、そう確信した。

フィナーレは、夜空いっぱいに広がる大輪の しだれ花火でした

夢みたいな幻想的な空間と時間。ゆったりと流れているようで終わりはきてしまうものだ。

夢よ、できるなら覚めないでくれ。この夜の空よ薄らいで消えないでくれ。西ノ屋花火大会のあの空はずっと忘れることはないであろう。

 

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古吉野・河原地区の方が、8月13日に、地区内で行う花火大会に招待してくださいました。
思わぬ花火のプレゼントに、ほっこりした気持ちになって嬉しかったです。