そうだ、お父さんにきいてみよう!

第208回「頑張ろうとすることに疲れた」

【質問】
これまで自分は未熟だと思ってはいましたが、みんなの話やお父さんの話を聞いていて、こうなりたいとか、こうならなければいけないと思って、頑張りたいし、正しくなりたいんですけど、頑張ろうとすることに疲れてしまっています。どうしたらいいでしょうか。

 

 

【お父さんの答え】
お父さん:

 そうだよね、それは、自分で自分に鞭を入れすぎているのだと思います。
 この質問の人は、なのはなの子としてストライクゾーンにいると僕は思います。
 ストライクゾーンの真ん真ん中ではないけれど、入っている。それなのに自分は外れているとずっと思い続けているから疲れてしまうんです。
 自分はみんなから外れている「ダメ人間だ」と、自分にダメ出しをしている。
 自分で自分にダメ人間と評価していたら、それは消耗しますよ。もしも自分がダメ出しをしなかったならば、誰もダメ出ししていないはずです。

 人ってみんなそうですが、いいところがある人は、その反対側にダメなところがあるものだと思います。

 僕自身がそうで、駄目なところを拾い上げたら、お母さんに言わせれば若いときには絶対に一緒になろうと思えなかった人だと思う、というくらい若いときはいろんな意味でダメ人間だったと思います

 おそらくは、今でも同級生の平均的なところからすると、外れています。外れているからこそ、なのはなファミリーができているわけで、外れていない人は定年退職して、これから悠々自適で余暇を過ごそうかなという感じでしょうね。そういう人の中にはいまでは逆に、僕を見ていつまでもやることがあっていいな、って言う人もいます。
 でも僕は社会人になってからほとんどの期間をジャーナリストとしてやってきて、一般的な会社勤めの人からすると外れていた。
 よく考えれば、僕はよく結婚できたものだなと思う。結婚したのは物書きの仕事を始めてからまだ1年もたってない頃。本当に物書きで生活していけるかどうかもわからない、という状況で結婚しちゃったからね。

 もし、僕の娘が結婚したいという相手を連れてきて、それが物書きを始めてからまだ半年です、と言われたら、大丈夫かいな、と思っちゃうよね。
 僕はそのころ、本当に物書きで生活できるのかいな、続くのかなと、自分でも思っていましたからね。仕事については何の保証もない中で、そして仕事していく中では正直いえば、毎日、物書きをやめたいなと思ってたし、原稿の締切がつらすぎるし、仕事が難しすぎるし、きっと来月の仕事はこないだろうなと思いながら、やっていた。こういう気持ちでやっていくのは辛すぎる。ずっと、こんな仕事辞めたほうがいいと思っていたけれど、自分からやめますっていわなかったせいか、ずっと仕事が来て、たまたま仕事が続いたようなところはあります。結果的にはいいポジションで仕事を続けることができた。

 だけど自分の思いとしては、前半はすごく辛かった。その時、自分で自分にダメ出ししてたら、もうこんな辛いし、自分は才能ないからやめます、っていうことになり、物書きは続かなかったと思う。
 誰だって、それくらい心細いときがあるんじゃないかな。みんなの中で、自分のことを「私は人間としても格が上で、才能があって、自立する力があって、まあ何につけ能力は高いほうです」って自信のある人手を上げてください。

(いない)

 ほら、いないよ、この質問の人と一緒ですね。
 違うのは、自分に対する評価の違いです。能力が高い人はいるけれど、決していろんな人と自分を較べたりせず、その人はその人、自分は自分、と思っているということです。

 質問した人に聞いてみます。自分の駄目なところワースト3を上げてみてください。

質問者:
 利他心がないところです。

 

お父さん:
 利他心が無い、ふうん。それが3位ね。
 では2位は、ダカダカダカ、ダン! 2位。

 

質問者:
 悲観的なところ。

 

お父さん:
 では、ダメなところの第1位は?! ダカダカダカ、ダン!

 

質問者:
 自分の欲があるところ。

 

お父さん:
 欲、なるほどね。欲にもいろいろあるけど、どういう欲でしょう。3つだけ具体的に。

 

質問者:
 ええと……。

 

お父さん:
どういう欲なのか。ドロドロとして、自分の内側に溢れんばかりになっている欲を3つ! 具体的に言ってみよう!

 

質問者:
 草刈りがしたい。 

 

お父さん:
 草刈りがしたい?!……。それは欲だな。

 

質問者:
 トランペットが吹きたい。

 

お父さん:
 ……トランペットが吹きたい?!

 

質問者:
 みんなに信頼されたい。

お父さん:
 今、質問者が挙げたことを聞いて、みんなはどう思いましたか?

 

つき:
 すばらしいと思います。

 

一同:(笑)

 

つき:
 それを欲だと聞きましたけど、私は欲って思いませんでした。

 

お父さん:
 いやあ、草刈り欲って、本能的にあるらしいよ。

 

つき:
 えっ、そうなんですか。

 

お父さん:
 嘘です。そんなのないと思うよ。雑草に対する憎しみがあるとか、雑草を思い切り刈り倒したら気持ちいいとか、そういうのはあるだろうけどね。

 

質問者:
 私、最近、身体がだるくて動けなくて、手の空いている人いますかとか、聞かれたときにすごく動けない。休みたい、思ってしまう。それが欲かもしれない。

 

お父さん:
 それは、なのはなの70人中90人がそう思っているよ。(笑)
 そろそろウィンターコンサートに向けて金管のパート練習を始めたいなと思っている。木管練習もそろそろ始めたい。それこそ、質問者にはトランペットも吹いてもらいたいし、金管パートを引っ張っていってもらいたいと思っている。草刈りもやってもらいたい。

 みんなね、こんなことになっちゃうんだよ。
 要はね、自分てダメだとなっているときは、だいたいは抽象的に自分でだめだと思っているわけ。
 さっきみたいに、具体的にしていくと全然、駄目じゃないことになるんです。
 自分の決めつけは、抽象的に、漠然と決めつけているだけですから、中身的には何も悪いところはない、という結論になることが多いと思います。

 ただ、悲観的っていうのはダメだよね。
 悲観的ならば、楽観的にすればいい。例えば、毎日12時を指したときと、6時を指したときに「楽しいな」と言ってみる。「私は楽観的だ、と自分に言い聞かせる」その程度のことだと思うけどね。
 話しを聞いてても、全然、悩みっぽくないよね。自分をマイナス評価で、漠然と決めつけているだけだよね。
 そういうときに効く薬があります。紙に「私は楽観的である」という紙を書いて、ポケットに入れて持ち歩く。時々、見る、いつもポケットにいれておいてクシュクシュになったら書き直して見る。私は楽観的ですって書いた紙を枕の下に置いて寝る。
 楽観的な夢を見るよ、はい解決!

 

 

(2019年8月25日掲載)