山小屋便り

【山小屋便り8月号】「『第6回作州草刈りオリンピック』に出場 GⅢの部、上位3位独占! GⅡの部、準優勝!」 あけみ

なのはなからはGⅢの部に『なのはなレッド』『なのはなピンク』『なのはなバイオレット』『なのはなイエロー』『なのはなオレンジ』の5チームが、GⅡの部には『なのはなブルー』の全6チーム12名が出場し、好成績を収めることができました!

 

なのはなでは現在、大小合せて、田畑約75枚で野菜やお米を育てています。

そんなたくさんの田畑のなかで毎日を過ごし、季節は春から夏となり、虫の声や空気の匂いもどこか活気づいているように感じます。

そのなかで野菜達の成長も一段と早くなるようにも感じます。野菜の成長と共に、勢いが良いのが雑草です。だから草取り、草刈りは私達に必須なのです。

私達だけではなく、農業をやっている人達はみんな同じように草取り、草刈りを常に必要とされています。その草刈りを競技として、草刈りを競い合う大会『作州草刈りオリンピック』が山小屋のある美作市で毎年行なわれています。なのはなは毎年、大会に出場しています。

美作市の英田町で開催されました

『作州草刈りオリンピック』は今回で第六回となりました。毎年、草を刈る場所は変わります。競技の場所になる所は、元々田んぼや畑だったけれど使われなくなってしまったという荒れ地です。今回の開催場所は海田という場所にありました。

■作戦を練って

草刈りオリンピックは、ただの草刈りではありません。競技としての草刈りです。公式規則、ルールもあります。

公式規則の第3条には、「競技者は、草刈り作業の十分な経験を有する者。自然を愛し農作業を尊ぶ者」と書かれています。なのはなの私達にはとてもぴったりの参加条件です。

全国各地から参加者が集いました

競技内容は指定されたフィールド内の草木を刈り払い、刈り払った草木を集積するまで、時間、安全性、正確性などを競うものです。

競技時間は20分、ホーンの合図で競技をスタートして、ホーンの合図で終了します。刈った草は集積場所に集めます。集積場所は、区画の外周3メートル幅のどこか一辺と決められています。そして、競技が終わったら、選手から、「終わった」と宣言をしなければいけません。

大会には、部門が3つ用意されています。GⅠ(ペアの年齢合計が120歳以上の部)、GⅡ(120歳未満の部)、GⅢ(2人とも女性の部)と別れています。

GⅢの部の代表として、あんなちゃんが、開会式の選手宣誓をしました

なのはなでは、GⅢの部に5チーム、GⅡの部には永禮さんとなおとさんがペアを組んで1チームが出場しました。

私は、昨年も一緒に参加したりさちゃんとペアを組み出場することになりました。昨年はりさちゃんが刈り、私は集積から加わる形(競技のルール上、フィールド内を刈る人は1人のみ)で担当を決めました。今回は担当を交換して、私が草を刈る担当になりました。

本番前日のリビングで、紙とペンをもって本番をイメージして2人で作戦を立てました。競技ではそれぞれのチームにフィールドが用意されています。そのフィールドの面積は一律で約64平方メートルと定められていますが、当日会場でくじを引きそのフィールドは決定されます。

フィールドの形が三角形なのか、正方形なのか、長方形なのか、台形なのかは直前までわかりません。りさちゃんと正方形、長方形、三角形、それぞれの形になった場合を分けてシミュレーションして作戦を立てました。作戦を立てているだけでも面白かったです。

■会場の空気

そして迎えた本番、現地に到着すると、「毎年、出とるな。頑張れよ」と笑顔で声をかけてくださったり、応援してくださる方が多くいてあたたかい雰囲気を感じました。

フィールドを決めるくじは、ジャンケンの結果りさちゃんが引くことになりました。引いたくじの番号は『9』でした。

2人で、自分達のステージにもなるその『9番』のフィールドに向いました。その場所には、大きな草の塊が5、6個あるのが見えました。最初はすこしその草の大きさに心配になりつつも、2人で近づいてみるとそのフィールドは変形していることに気づきました。すこし台形に近い、三角形のフィールドでした。

刈るエリアの形や草丈をみて、各ペアごとに作戦を練りました

競技場所は荒れた田んぼや畑を使用しているため、どうしても面積の大小や草の大小、種類が違ってきます。私達の場所は、もしかしたらラッキーな場所なのかもしれないと思いました。

そのあと、永禮さんにもアドバイスをいただきながら、作戦を練り直しました。

私達の作戦は、まず三角形という地形を活かして、1番長い辺を集積場所として決めました。刈り方は、永禮さんからアドバイスをいただき、外周一周は草を内側に入れるように刈り進め、そのあとは基本的な刈り方で畑を時計回りにまわりながら刈り進めることにしました。例外的に、集積する一辺はそのまま外に押し出すように、草を刈ることにしました。

大会は、GⅢの部門から始まります。私達はフィールドの近くの決められた待機場所にスタンバイしました。お父さんが大会に向けて新しく用意してくれたアメリカンレーキも熊手と共にスタンバイされています。

開始前、フィールドを囲っていた紐が取り外されます。

「残り1分」

開始までのカウントダウンが放送されました。

「残り30秒」

エンジンをかける準備をします。草刈り機のエンジンだけを見て、祈る気持ちで気持ちを静めました。

■前向きな力

「勝ち負けではなく、目の前の一球、プレーにただ誠実に集中する」

硬式バレーの大会のときにいつも教えてもらっていることです。

「勝ち負けではない、目の前の草刈りに誠実にベストを尽くすだけ」と思いました。

私のフィールドは、大会本部席の目の前で、屋台などもあるテントにも近い場所でした。なのはなの子として良い草刈りをしたい、表現をしたいと思いました。

開始合図のホーンが聞こえて、エンジンをかけました。一発でかかりました。草刈り機もどこか意気込んでいるように感じました。

そのあとは、永禮さん、りさちゃんと確認をした作戦通りに草を刈り進めました。大きな草は、力一杯草刈り機でなぎ倒しました。ストロークを大きくとり、なるべく一振りでたくさん刈るように意識しました。りさちゃんはずっと応援をしてくれました。

全力ダッシュをずっとしているような、プールで全力で泳ぎ続けているような、そんな感覚でした。息も苦しくなりました。でも、(なのはなの子はこんなものではない!)と気持ちはずっと前向きに力が湧いてくるように感じました。笑顔でやりきろうと思いました。

■拍手と笑顔

作戦は成功、エンジンを止めるとき、応援してくださった人達が、「速いよ」「すごいよ」と声をかけてくださるのが聞こえました。りさちゃんがすぐに集積に向かい、私も集積に合流しました。

集積の仕方、場所の役割分担も事前に決めておいたのも良かったと感じました。そこからも、とにかく必死で草を集めました。そして、最後にりさちゃんと声をそろえて、「終わりました!」と宣言をして終了。

終了したときに、まだまわりでは草をかるエンジンの音が聞こえていたように感じました。応援してくださった人達からは拍手と笑顔を送ってもらいました。

そのときに、「優勝だねー」と声をかけてくださった方がいたのですが、私は草を刈ることに必死で、あまり全体の状況が分かりませんでした。

結果は、優勝。驚きました。永禮さんのアドバイスや、りさちゃんのくじ運にも大きく助けられたと思います。なのはなの子として、草刈りオリンピックという1つのステージで良い表現ができたように感じとても嬉しかったです。

GⅢ優勝ペアは、『なのはなピンク』でした!

そのあと、なのはなの各のチームも続々とフィニッシュ。結果は、GⅢの部では1、2、3位をなのはなのチームが独占して、永禮さんなおとさんは、草刈りの上級者が多くいる激戦区のGⅡの部でなんと準優勝をしました。永禮さん、なおとさんの作業の綺麗さ、スピードの速さは、応援していても気持ちが良いぐらい綺麗でした。

強豪が集まるGⅡの部で、永禮さんとなおとさんペアが最高のパフォーマンスをみせ、見事、準優勝を獲得しました!

■草刈りの魅力

なのはなに来て、初めて草刈りをおしえてもらって私は草刈りが大好きになりました。今の季節は、草の勢いも増してきましたが、草刈りのシステムも動いています。

そんな私達の日常の一部である、草刈りがこのように競技として、地域の力にもなり、みんなで楽しめる一種のスポーツとしても面白く進めることができるのがとても素敵なことだと感じました。

また、ベテランの方の作業の質、スピード感、テクニックなども実際に見て学ぶことができたことも嬉しかったです。

「なのはなさんが来てくれると華やかになる」とも仰っていただきました。それは、いつもお父さん、お母さんが教えてくれる、魅せ方、演じ方、生き方があったり、なのはなの今までのお父さん、お母さん、先輩達の存在、いつも笑顔の永禮さんの存在があるからだと感じました。

衣装部さん達が用意してくれた、華やか衣装も、「素敵です」と言われ、とても良かったと思います。

優勝チームには、草刈り機1本が贈呈されます

草刈りオリンピックを通して、普段の作業でもこんな風に面白がって作戦を立てて、実行して、喜んだり、悔しがったり、改善していったりしていけば良いのかなとも思いました。

また、荒れ地の草刈りというすこし大変に感じることも、草刈りオリンピックとして、競技として、楽しみながら、みんなで協力し解決していくという企画、アイディアもとても素敵だと思いました。物事の考え方、捉え方で大きく変わるのだと感じました。

今回、学んだこと、感じたことを日頃の畑作業や生活で活かしていきます。

開催地域の伝統工芸のガラス細工でできたメダルが授与されました