【山小屋便り8月号】「樹熟し桃の収穫 ―― 甘くて、大玉の樹熟し桃が採れました ―― 」 あんな

なのはなでは15種類の桃を育てています。7月初旬から『加納岩白桃』の収穫が本格化して、『白鳳』『紅清水』『なつごころ』と収穫が続きました。桃の収穫は8月中旬まで続きます

桃の収穫をしています。『はなよめ』、『日川白鳳』、『加納岩白桃』、『白鳳』、『紅清水』、『なつごころ』、「みさか白鳳』、『浅間白桃』、と品種が移り変わり、7月26日からは、清水白桃の収穫をはじめました。

年々、成長期の桃の木が大きくなっていき、収量が前年を上回るため、それだけ緊張もします。

成木の加納岩白桃五本は、7月12日に、ピークを迎えました。その日は、1日に1050玉ほど採りました。

脚立に乗って私が桃の熟れ具合を見て採り、ふみちゃんに手渡します。ふみちゃんは、まみちゃんに手渡して、まみちゃんがコンテナに入れてくれます。収穫は、そのような3人態勢で協力して行いました。スムーズにいきました。

当たりを出さないように、1玉1玉、丁寧に収穫していきました

収穫前に雨が降って水分を吸いすぎると、桃の味が乗らなかったり、実や種が割れたりするため、収穫の15日ほど前から、木の下にブルーシートを敷いて、糖度が落ちないように対策しました。

あまり水を切りすぎると、渋が出てしまったり、これまた弊害が出てしまうので、ときには、ブルーシートをはぐって、雨を降らせたりもします。この管理が、とても難しいです。

加納岩白桃に関しては、初期の頃、パックリと種が割れた実が多く採れて、心配しましたが、良い桃もたくさん採れました。また、今年の特徴として、味が濃くて、とても甘かったです。

それは、種割れして味が本来、味がぼけるはずの桃でも、糖度14度以上(光センサー糖度計での測定値)の桃が多数で、しっかり甘かったので、嬉しい驚きでした。

お父さんとも話したのですが、前年の秋にやった肥料が良かったのではないかとか、深耕を厳しめにして苛めてしまったのが結果的によかったのではないか、など思いました。

加納岩白桃の収穫時期は、雨が落ちることが少なく、収穫がしやすくて不安になるくらいでした。

■選果ハウス

この夏から、桃の収量が多くなり、古吉野の校舎の冷房がある応接室やパソコン室では、桃の選別や仕分けがしにくくなったため、選果ハウスで作業をするようになりました。

選果ハウスは、元農協の石生支店だった建物で、4月終わりから桃シーズンに向けて、改装工事をしてきました。

中は、冷蔵庫2台、冷凍庫2台、エアコン2台といった設備を整えました。

外装や内装は、ピンクや、白、アンティークローズ、グレー、茶色、などの配色でペンキを塗りました。明るくて、落ち着く雰囲気です。

道沿いにあるため、収穫してきた桃を、軽トラから運び入れやすいし、広々としているので、選別や仕分けがしやすく、使わせてもらえることがありがたく嬉しいです。

『白鳳』、『紅清水』、『なつごころ』、『みさか白鳳』には、雨対策のブルーシートのほか、ヤガ対策のネットをかけました。

ヤガという虫は、夜に桃の汁を吸いにやってくる蛾です。毎年、7月中旬頃から出てくるので、中生品種以降の桃には、かける必要があるのです。

■もっと上の味を目指して

古畑の8年生の『白鳳』と『紅清水』は、樹が成長して大きくなったため、前年まで使っていたネットでは覆い切れないため、大きなネットを2枚繋ぎ合わせた巨大ネットを作り、かけました。このネットは、グラウンド2つ分に近いくらいの大きさがあります。

今年は、ひろこちゃんたちが、ネットの修繕を進めてくれて、よいタイミングでかけることができました。

古畑2本のネットかけでは、枝に負担がかからないように、4メートルの支柱を周囲に立てて、桃の木の中心にある枝吊りの支柱が頂点になるような形で、テントのようにネットを張ることにしました。

そのための竹は、永禮さん達が、お願いしたらすぐに取ってきてくれてありがたかったです。

ネット張りのときには、桃を打たないことを特に気にかけて、脚立や棒を使って、何人かで協力してかけました。途中、難儀してしまった場面もありましたが、お父さんとお母さんも見てくれて、無事に、ネットで桃の木2本をまとめてすっぽりと覆うことができて、安心しました。

中生品種に移ってからは、遅めの梅雨がきて、数日間は、連日、合羽を着ての収穫となりました。雨の中の収穫は、やりにくいですが、桃は熟れるので、採ります。3人態勢で行えば、それほど大変ではありませんでした。

ヤガから実を守るため、桃の木にネットをかけました

この夏は、古畑の『白鳳』や『紅清水』のほかに、開墾畑の3年生の『白鳳』も採れ始めたり、奥桃畑や、池上畑、石生、夕の子桃畑など、回る畑が増えて、忙しくなりました。

しかし、畑によって、日当たりや土の状態や、樹齢の違いからか、同じ品種でも、熟れる時期や速さに違いがあるのを感じます。

異常気象が毎年のことになっていますが、高温のためか、桃の熟れ具合の見極めが難しくなってきていると感じます。農協の方の話では「果肉先熟型」と言って、果皮の色が抜けきらないうちに果肉が熟れてしまう現象など起こりがちだと聞いています。

実際、完全に色が抜けるまで樹に置いておくと、収穫直前で果梗抜けしたり落果してしまったり、果肉が蜜入りみたいになってしまい、味も落ちることがわかり、樹で完熟させて採る「樹熟し白桃」の難しさを改めて感じました。特に、切ってみないとわからない果肉の蜜入りに関してが、悩みどころでした。

中生品種は、全体的に、綺麗な実が多く採れましたが、もっと上の味があるように思い、研究して、次回に生かしたいです。

7月下旬の今、全体の桃の収穫の6〜7割ほどが済んだところだと思います。この先、『清水白桃』、『なつおとめ』、『おかやま夢白桃』、『白麗』、『川中島白桃』、『白皇』、『恵白』、というふうに、9月上旬まで、採れる品種が移り変わります。

清水白桃は特に敏感で生理落果が多かったり、難しい品種のため、ちゃんと良い実が収穫できるのか、心配なところもあります。

この夏から本格的に採れはじめる、『白皇』の出来も、楽しみです。

よい収穫ができるように、しっかりやりたいです。