山小屋便り

【山小屋便り7月号】「勇気と積み重ねをプレイに ―― 勝央町民硬式バレーボール大会、準優勝 ――」 あけみ

3週に渡って、男子の部、女子の部で試合が行われました

古吉野のある勝央町には、硬式バレー大会が年に2回、6月と10月に勤労者体育館で行なわれています。毎年、なのはなからも硬式バレー部が大会に出場しています。

今季の出場チームは、『STO(さとう記念病院)』、『ラブリーズ』、『なのはなファミリー』に加え、『アローズ』というチームが新しく加わりました。美作で主に活動をしている、技術力、経験も豊富なチームです。

今季のチームなのはなの前衛のメンバーは、比較的経験があるメンバーが揃いました。そのなかで主に、強いスパイクやクイック、速攻と種類と強さのある攻撃ができるしほちゃんが、チームなのはなの攻撃力となっています。

セッターには、卒業生ののぞみちゃんが入ってくれました。仕事もあるなかのぞみちゃんは時間を作ってくれて、夜や休日に古吉野に来てくれて練習を一緒にしたり、みんなのことも見てくれました。

バックを守るメンバーには、試合には初出場のなおとさんや、普段は学校に行っているちさちゃんなどもいました。

試合は、毎週木曜日の夜に行なわれます。

第1週目は、『なのはなファミリー対STO(さとう記念病院)』の試合がありました。

相手チームのライトアタッカーには、身長の高い強いスパイクとサーブを打つ選手がいます。相手の攻撃のパターンとしては、ライト、レフト、センターの3人からの攻撃です。

■試合を重ねながら

試合前には、古吉野で相手の攻撃を予測して3か所からの攻撃や、相手のアタックの種類などを考えて、しほちゃんが中心となり練習を進めていきました。

6月の第1週の木曜日、今季はじめの試合がありました。とても緊張しました。勤労者体育館には、なのはなのたくさんの皆が応援に駆けつけてくれました。

第1セット目、緊張もありいつものみんなのプレーができなかったです。得点は、途中シーソーゲームになる場面もありましたが、相手に取られてしまいました。

1セット目を終えて、監督のお父さんから修正するところを伝えてもらいました。

しほちゃんの強いアタックが打ちやすいように、トスの場所を改めて確認しました。ブロックに付くときは、〝見せるブロック〟をするとも教えてもらいました。止めるだけではなく、早めの段階からブロックを相手に見せることで、相手の攻撃心をなくさせること、アタックを打ちにくくすることが目的です。それに加えて、個人的には、小さなミスをしないと教えてもらいました。

それからは、お父さんから教えてもらい、ブロックやの攻撃を変えました。トスも確認した場所にあがるようになり、しほちゃんの鋭いアタックが次々と決まるようになりました。相手のアタックもブロックすることができたり、相手のアタッカーの攻撃力も低くなったと感じました。

試合は、なのはなの流れに変わり、2セット目、3セット目はなのはなが勝ち取りました。

第2週目は、『なのはなファミリー対ラブリーズ』戦が行なわれました。相手チームは、バレーボールが好きな地域の方々で組まれたチームです。この試合では、メンバーが少し変わり、ライトアタッカーにあゆみちゃんが加わりました。旦那さんのひでゆきさんも応援に来てくれていてとても心強かったです。

作戦を共有してコートに向かいます

この試合では、最初の7点までしほちゃんのアタックで得点をとり、そのあとはレフト、セミレフト、ライト、セミライトの4か所にトスをばらして、攻撃するという方針で行ないました。

1セット目は、21対12でなのはなが勝ち取り、2セット目は更に自分達のミスも少なくなり、確実に攻撃に繋げられるようになり21対5という大きな差を広げて勝ち取ることができました。

■最終戦へ

第3週目は、『なのはなファミリー対アローズ』戦です。今季の最後のバレーの試合になり、優勝チームが決定する試合となりました。

相手チームは、主に美作で活動をしているチームで、美作の試合では優勝をする時もある技術も経験も豊富なメンバーが揃ったチームでした。

「勝ち負けではなく、見ている皆の気持ちが上がる、勇気のある試合をしよう」お父さんが毎回教えてくれる言葉です。

(どんなに強くても、今日まで積み重ねてきたものを表現したい。どんな試合になろうともこのメンバーで行なう試合は最後だと思って、大切に試合をしたい)と思い、試合に向かいました。

1セット目、鋭いアタックや無回転のサーブなども相手からきました。しかし、バックのレシーバーのみんなが綺麗にトスに繋げたり、粘り強くみんなで攻撃に繋げられた場面が多かったです。練習で行なってきたことが試合で活かされていた所も多くありました。

試合は、1点を取り合う、シーソーゲームになりましたが、19対21で相手チームに取られてしまいました。2セット目は、ミスも多く、チームの良い所を活かせずに、相手チームにセットを取られ、試合は終了しました。

6月のバレーの試合へ向けての練習を通して感じたこと、学んだことはたくさんあったと感じました。

今季のバレーでは、しほちゃんを中心に、主にレシーブ力に重点を置いて練習行なっていました。私も、ずっと課題だと感じていたサーブカットの練習をたくさんできて嬉しかったです。

■透明な気持ち

練習では、お父さん、のぞみちゃん、しほちゃんが正しいボールとの向き合い方、フォームを教えてくれました。そのなかで、自分で(なるほど!)と思うことが毎回あるように感じました。今までも同じようなことを教えてもらっていたけれど、意識的にも無意識的にもどこか自分の我を通してしまい、改善できていなかったフォームや癖がありました。

でも、素直に、自分を透明にして、そのままを吸収していこうとしながら、自分でもあるべき姿を考え、求めて、動いたときに、(これだ!)とストンと落ちる瞬間がいくつもあったと感じました。

それは、レシーブをする時の自分の手の組み方だったり、鋭いアタックをレシーブするときのボールと自分との距離感だったり、ボールを最後まで見ること、ボールを受ける時の面を綺麗に作ること、ボールの下に入ることなどでした。

その小さな積み重ねが、試合を通して確実に自分達の力に繋がっているのだと感じることができました。

■プロセスの積み重ね

また、お父さんが古吉野で試合形式の練習をしたときのことも印象に残っています。お父さんは良いプレーをしたときは、「今のは良い」と教えてくれます。もっと改善していくべきところも、はっきりと改善策を加えて教えてくれます。

何が良くて、何が悪くて、その問題にはどうすれば良いのかそれを明確にして練習をすると、短い時間であっても効果を感じ、達成感も感じる練習だと思いました。

私はレフトアタッカーです。具体的にはアタックでは、相手の動きを揺さぶるアタックを考えて打つことや、鋭角的なコースを狙うこと、確実に返すべきボールもあるということなどを教えてくれました。

レシーブに関しては、自分の立ち位置の取り方で、まわりのメンバーを見て常に穴をつくらないように、全体の穴を埋められるように考えるということを教えてくれました。

お父さんはすごいなと思うと同時に、お父さんが教えてくれるような考え方を、自分でも行なっていけばいいのだと思いました。それは、練習でも、日頃の作業でも、生き方でもそうなのだと思いました。

できたことはできたと評価して、自分の成功体験として確実に積み重ね、問題がある場合は、その問題を受け止め、その問題への改善策を考えて、良くなっていくまで続ける、そして良くなった時は、喜び、自分達のプラスに積み重ねていく、そのプロセスをお父さんはいつも行なっているのだと気づかされました。私も視野を広く、大きな視点で、そんな風に、前向きに、建設的に考え、生きたいと思いました。

試合を通して、他のメンバーが確実に技術をつけていっていると感じたことも多くありました。日中や夕方、夜に一緒に練習をしてきた仲間が、何かを積み重ねレベルアップしていく姿は、自分の喜びや、刺激になりました。

■私たちのステージ

最後の試合は残念ながら、負けてしまいました。試合後には、「それぞれの悪い所が全て出てしまった試合だった」とお父さんから言われました。とても悔しかったです。でも、それが今の自分だと思いました。それ以上でも以下でもなく、今の自分なのだと思いました。そこから積み重ねるしかないのだと思います。

これまでの練習を通して、試合を通して、自分の課題も見えてくるということも今の私にとってありがたいことだと思います。お父さんが、「2階から応援するみんなが試合を見ていると、誰が勇気があるか、臆病になっているか、動けているのか、動けていないのか……、全て見える」とも話してくれました。

バレーのコートも、ステージです。ダンスや楽器でのステージはもちろん、畑、スポーツ、掃除など、私のまわりにはたくさんのステージがあります。そこで自分をさらけ出しながら、今の自分で精一杯に役を演じたいです。吸収したいです。私のまわりには、素敵な人、吸収したい材料、仕事、気持ちがたくさんあります。

バレーの練習のとき、自分にこだわず、まっさらな気持ちで吸収し、求め、動いた時にストンとそのやり方が身体に入ったように感じたように、お父さんお母さん、まわりから吸収し、自分のものにしていきたいです。

お父さんが見てくれる練習のように、私も自分に対しても、他のことでも、ハッキリと評価をして、改善して、積み重ねるように考え、動いていきたいです。