そうだ、お父さんにきいてみよう!

第9回「おいしいカレーと、おいしくないカレーの違い」

質問

おいしいカレーと、おいしくないカレーの違いは何ですか?
その人の味覚はどうやってつくられているのですか?

 

答え

おいしいカレーと、おいしくないカレーの違いは、ハウスバーモントカレーか、そうじゃないカレーかの違いです。(笑)
そして、タマネギペーストが入っているカレーか、入っていないカレーかの違い。
タマネギペーストを作れない場合、そこは誤摩化すしかない。
タマネギペーストがなかったら、その代わりに砂糖を入れるといいのです。
そして、コクを出すために、粉のインスタントコーヒーを普通の鍋に対して茶さじ1から2杯を入れる。するとコーヒーの苦みが、舌にカレーのコクと勘違いをさせる。
ま、それがおいしいカレーだと思います。

次に、その人の思う味覚はどうやって作られるか、ですね。
その人の味覚は、それまで食べてきたものの集積で決まると思います。
韓国でキムチをたくさん食べて育った人は、辛いのが当たり前の舌になる。そんなふうに、育った経験やその人の人生観によっても違います。
甘い人生ばかり生きている人は、甘いものが好き。

赤ちゃんは、まだ生まれて経験もないので味の刺激にも弱く、ほんのり甘いお乳しか受け入れられません。
やがて、しょっぱい味や、酸っぱい味を少しずつ覚えていきます。苦い味は子どものうちはなかなかおいしいと感じることができません。
つらい人生を生きて、辛いこともした、苦い経験もした、という人は辛い味に共感を覚えます。苦さにも共感を覚えます。おいしいと感じることができるのです。

最高のうまみといわれているのは「ほのかな苦さ」です。
フォアグラとか、鮟肝とか、トリュフとかも、うっすらとした苦さを遠くに感じます。
人生を知り尽くした人は、ほのかな苦みに最高のうまさを感じるのだと思います。

ところで、なぜハウスバーモントカレーがおいしいのか。
僕が子どもの頃、家ではハウスバーモントカレーを食べてました。その味がおいしいカレーの味、と舌が覚えているんですね。
そして、これは日本の代表的なブランドでもあって、日本人の平均的な好みに合っているのだと思います。日本で消費者物価を調査するとき、カレーはハウスバーモントカレーの値段を基準にしています。つまり、日本で一番、オーソドックスなカレーといっていいでしょう。平均的な日本人が好きなカレーなのだと思います。