「パーツとして動く」 みつき

3月31日 

 

 

 春夏野菜の定植ラッシュが続く毎日です。

 今日は、似たもの同士のおふたりさん、キャベツとレタスの定植をしました。河原下畑には、キャベツを約1200株。河原上畑には、レタスを約1700株。
 合わせて約3000株!?
 思わずクラッとしてしまいそうな数だったけれど、お父さんが指揮をとってくださって、とてもうれしかったです。

 まず、キャベツの植え付けから始まりました。
 キャベツの苗がとっても綺麗!虫食いのない、ピンとした葉っぱ、堂々と立っている様子に、うれしくなりました。
 わたしは植え付けをしていたのですが、自分の畝の先には、同じように植え付けている子が居て、そのまた先にも、植え付けている子が居て、同じ畝に何人もの子が居てくれて、隣の畝に次々移っていくのが楽しかったです。
 人数が多く居てくれたこともあって、お父さんが「もう、追肥や水やりに入っちゃっていいよ」と声を掛けてくださいました。
 ふと、畑全体に目を移すと、追いかけて硫安を追肥してくれている子や、水やりをしてくれている子、もう、最後の工程の草敷きに入っている子も!

 お父さんが、先のことを考えながら、全体を見ながら指示を出してくださるのが、すごいなあと感じました。その言葉で「今はこの役割が優先なんだな」「ここの畝から終わらせたいんだな」ということがはっきりして、動いていると、わたしたちのパワーとスピードも、ぐんぐん倍増していったように感じました。

 

 続いて、真上の畑に移動して、レタスの植え付けに移りました。
 キャベツよりも、小さい小さいレタスの苗。柔らかい緑色の葉は、ちょっとの刺激で破れてしまいそうなくらい、軽やかなフリルを持っていました。
 植え付ける数はかなり多かったのですが、やっと植え付けが終わった時には、ほかの工程も進んでいる光景がありました。
 このレタスの畑では、ジョーロを使ってみんなの手で水やりをしたのですが、それでも速かったのは、お父さんが考えてくださった「水やりシステム」にあります。

 「みんなが、この畝間をルートとして進むことにしよう」

 シンプルに言うとそれだけなのですが、やってみると、全然違うのです!今まで前から来る人を避けたり、どの畝に入るか考えていたりした時間が無くなって、すっきり整然となりました。
 水やりをした土から、じわあ…と聞こえてきました。それが、とっても美味しそうに水を飲んでいるようで、レタスの苗が喜んでくれている気がしました。

 本当に、2時間で、ふたつの野菜を植え付け終わることができました。

 自分が動いていれば、他のみんなも動いている。今やっていることは違っているけれど、それがひとつの目標達成に繋がっている、という感覚が、気持ちが良かったです。何というのでしょうか、絵本にもあるみたいに「靴を作る小人」になったような気持ちです。大きなやりがいを、感じることができました。
 お父さんが教えてくださったように、1人ひとりがどこかのパーツになって、ひとつのことを成していくこと、そのことが作業を上手くすすめていくコツ。そして、その気持ちでいることが、とても大切なんだなあと感じました。
 上手くパーツになることができるようになったら、それは「わたしの使命」へと変わっていくんだなあと感じました。
 わたしも、これからもっと、気持ちを作って作業に臨めるようになっていきたいです。

 お父さんに教えていただけて、みんなのパーツとして動いたという実感、終わった後の汗だくの身体、やりきったという達成感も、パーツとして分け合うことができて、とてもうれしい植え付けの時間でした!

 おやすみなさい。