【質問】
 これまで自分は未熟だと思ってはいましたが、みんなの話やお父さんの話を聞いていて、こうなりたいとか、こうならなければいけないと思って、頑張りたいし、正しくなりたいんですけど、頑張ろうとすることに疲れてしまっています。どうしたらいいでしょうか。

 

 

【お父さんの答え】
お父さん:

 そうだよね、それは、自分で自分に鞭を入れすぎているのだと思います。
 この質問の人は、なのはなの子としてストライクゾーンにいると僕は思います。
 ストライクゾーンの真ん真ん中ではないけれど、入っている。それなのに自分は外れているとずっと思い続けているから疲れてしまうんです。
 自分はみんなから外れている「ダメ人間だ」と、自分にダメ出しをしている。
 自分で自分にダメ人間と評価していたら、それは消耗しますよ。もしも自分がダメ出しをしなかったならば、誰もダメ出ししていないはずです。

 人ってみんなそうですが、いいところがある人は、その反対側にダメなところがあるものだと思います。

 僕自身がそうで、駄目なところを拾い上げたら、お母さんに言わせれば若いときには絶対に一緒になろうと思えなかった人だと思う、というくらい若いときはいろんな意味でダメ人間だったと思います

 おそらくは、今でも同級生の平均的なところからすると、外れています。外れているからこそ、なのはなファミリーができているわけで、外れていない人は定年退職して、これから悠々自適で余暇を過ごそうかなという感じでしょうね。そういう人の中にはいまでは逆に、僕を見ていつまでもやることがあっていいな、って言う人もいます。
 でも僕は社会人になってからほとんどの期間をジャーナリストとしてやってきて、一般的な会社勤めの人からすると外れていた。
 よく考えれば、僕はよく結婚できたものだなと思う。結婚したのは物書きの仕事を始めてからまだ1年もたってない頃。本当に物書きで生活していけるかどうかもわからない、という状況で結婚しちゃったからね。

 もし、僕の娘が結婚したいという相手を連れてきて、それが物書きを始めてからまだ半年です、と言われたら、大丈夫かいな、と思っちゃうよね。
 僕はそのころ、本当に物書きで生活できるのかいな、続くのかなと、自分でも思っていましたからね。仕事については何の保証もない中で、そして仕事していく中では正直いえば、毎日、物書きをやめたいなと思ってたし、原稿の締切がつらすぎるし、仕事が難しすぎるし、きっと来月の仕事はこないだろうなと思いながら、やっていた。こういう気持ちでやっていくのは辛すぎる。ずっと、こんな仕事辞めたほうがいいと思っていたけれど、自分からやめますっていわなかったせいか、ずっと仕事が来て、たまたま仕事が続いたようなところはあります。結果的にはいいポジションで仕事を続けることができた。

 だけど自分の思いとしては、前半はすごく辛かった。その時、自分で自分にダメ出ししてたら、もうこんな辛いし、自分は才能ないからやめます、っていうことになり、物書きは続かなかったと思う。
 誰だって、それくらい心細いときがあるんじゃないかな。みんなの中で、自分のことを「私は人間としても格が上で、才能があって、自立する力があって、まあ何につけ能力は高いほうです」って自信のある人手を上げてください。

(いない)

 ほら、いないよ、この質問の人と一緒ですね。
 違うのは、自分に対する評価の違いです。能力が高い人はいるけれど、決していろんな人と自分を較べたりせず、その人はその人、自分は自分、と思っているということです。

 質問した人に聞いてみます。自分の駄目なところワースト3を上げてみてください。

 

質問者:
 利他心がないところです。

 

お父さん:
 利他心が無い、ふうん。それが3位ね。
 では2位は、ダカダカダカ、ダン! 2位。

 

質問者:
 悲観的なところ。

 

お父さん:
 では、ダメなところの第1位は?! ダカダカダカ、ダン!

 

質問者:
 自分の欲があるところ。

 

お父さん:
 欲、なるほどね。欲にもいろいろあるけど、どういう欲でしょう。3つだけ具体的に。

 

質問者:
 ええと……。

 

お父さん:
 どういう欲なのか。ドロドロとして、自分の内側に溢れんばかりになっている欲を3つ! 具体的に言ってみよう!

 

質問者:
 草刈りがしたい。 

 

お父さん:
 草刈りがしたい?!……。それは欲だな。

 

質問者:
 トランペットが吹きたい。

 

お父さん:
 ……トランペットが吹きたい?!

 

質問者:
 みんなに信頼されたい。

  

お父さん:
 今、質問者が挙げたことを聞いて、みんなはどう思いましたか?

 

つき:
 すばらしいと思います。

 

一同:(笑)

 

つき:
 それを欲だと聞きましたけど、私は欲って思いませんでした。

 

お父さん:
 いやあ、草刈り欲って、本能的にあるらしいよ。

 

つき:
 えっ、そうなんですか。

 

お父さん:
 嘘です。そんなのないと思うよ。雑草に対する憎しみがあるとか、雑草を思い切り刈り倒したら気持ちいいとか、そういうのはあるだろうけどね。

 

質問者:
 私、最近、身体がだるくて動けなくて、手の空いている人いますかとか、聞かれたときにすごく動けない。休みたい、思ってしまう。それが欲かもしれない。

 

お父さん:
 それは、なのはなの70人中90人がそう思っているよ。(笑)

 そろそろウィンターコンサートに向けて金管のパート練習を始めたいなと思っている。木管練習もそろそろ始めたい。それこそ、質問者にはトランペットも吹いてもらいたいし、金管パートを引っ張っていってもらいたいと思っている。草刈りもやってもらいたい。

 みんなね、こんなことになっちゃうんだよ。
 要はね、自分てダメだとなっているときは、だいたいは抽象的に自分でだめだと思っているわけ。
 さっきみたいに、具体的にしていくと全然、駄目じゃないことになるんです。
 自分の決めつけは、抽象的に、漠然と決めつけているだけですから、中身的には何も悪いところはない、という結論になることが多いと思います。

 ただ、悲観的っていうのはダメだよね。
 悲観的ならば、楽観的にすればいい。例えば、毎日12時を指したときと、6時を指したときに「楽しいな」と言ってみる。「私は楽観的だ、と自分に言い聞かせる」その程度のことだと思うけどね。
 話しを聞いてても、全然、悩みっぽくないよね。自分をマイナス評価で、漠然と決めつけているだけだよね。
 そういうときに効く薬があります。紙に「私は楽観的である」という紙を書いて、ポケットに入れて持ち歩く。時々、見る、いつもポケットにいれておいてクシュクシュになったら書き直して見る。私は楽観的ですって書いた紙を枕の下に置いて寝る。

 楽観的な夢を見るよ、はい解決!

 

 

(2019年8月25日掲載)









第66回「自己否定について」
第67回「友達が欲しい人、そうでない人」
第68回「未来を信じる」
第69回「山を登ると」
第70回「リーダーをすると苦しくさせる」
第71回「自分から人を好きになる」
第72回「小さいころからの恐怖心」
第73回「お姉さんのような存在を」
第74回「作業に対して気持ちの落差が激しい」
第75回「大きな希望を持つとき①」
第76回「大きな希望を持つとき②」
第77回「夢について・集中力について」
第78回「やるべきことをできていなくて苦しい」
第79回「やるべきことをできていなくて苦しい②」
第80回「真面目さは何のために」
第81回「高いプライドをつくるには」
第82回「番外編:そうだ、お母さんにきいてみよう!」
第83回「相談、確認が多いことについて」
第84回「自信を持つ」
第85回「間の良さ、間の悪さ」
第86回「過去を美化してしまう」
第87回「統合力を高めるには」
第88回「見張られているような不安」
第89回「どうして人間だけに気持ちが必要なのか」
第90回「休日になるとやる気がなくなってしまう」
第91回「低気圧」
第92回「どうして動物を飼うの?」
第93回「自分を褒める話をするには」
第94回「眠れない」
第95回「ふいに恥ずかしくなる」
第96回「躾について」
第97回「壁をなくしてオープンになるには」
第98回「自分がオーラのある人になるには」
第99回「私のストレスは何?」
第100回「社会性を身につける」
第101回「依存を切り離す期間は? その後はどう変わる?」
第102回「依存を切り離すことについて②」
第103回「会話が理解できない・生きる意味」
第104回「何者にもなれないのでは、という不安」
第105回「一緒に長時間いられない」
第106回「人の気持ちを汲めない」
第107回「リーダーとしてちゃんと動くには」
第108回「仕事への情熱と、興味があること」
第109回「日々の習慣を持つ」
第110回「自分のアスペルガー的な要素について」
第111回「外見について」
第112回「芸術、情緒、愛情 心の深さ」
第113回「なぜ風俗業は禁止にされないのか」
第114回「生き難さを抱えていなかったら、どんな将来の夢を」
第115回「健全な家庭なら自我は育つのか」
第116回「自我を育てる」
第117回「説明が理解できない」
第118回「好きな花①」
第119回「好きな花②」
第120回「血を連想させる単語を聞くと」
第121回「社会性と、基本的な姿勢」
第122回「深い関係をとって生きる」
第123回「ノルマ感、義務感が強い」
第124回「野菜の収穫基準がわからなくなる」
第125回「自分を楽しませること、幸せに過ごさせることが難しい」
第126回「向上心を持てないこと」
第127回「アーティスティックな心」
第128回「野性味を取り戻す」
第129回「個人プレイからチームプレイへ」
第130回「すべてのことを高いレベルでやりたい」
第131回「なぜ、痩せているほうが良いと思われるのですか?」
第132回「予定が変わると、気持ちがもやもやする」
第133回「楽観主義者と悲観主義者の境界線」
第134回「上品に、笑顔で、美しく」
第135回「続『上品に、笑顔で、美しく』」
第136回「嘘をつけない」
第137回「お父さんが怖い 前編」
第138回「お父さんが怖い 後編」
第139回「見事やで」
第140回「頼まれごとが不安・時間に遅れる①」
第141回「頼まれごとが不安・時間に遅れる②」
第142回「頼まれごとが不安・時間に遅れる③」
第143回「大きな声を出すこと」
第144回「時間の使い方」
第145回「お腹がすく」
第146回「本を読む時、第三者の視点になってしまう」
第147回「罰ゲームの答えとユーモア」
第148回「アイデアが出ないこと」
第149回「気持ちと身体の助走」
第150回「花や動物を可愛いと思えない」
第151回「美味しいセロリ」
第152回「尊敬している人といると、あがってしまう」
第153回「考え事がやめられない」
第154回「認めてもらいたい気持ち」
第155回「寝汗をかかなくなった」
第156回「時間の不安について」
第157回「楽器を練習したい、本を読みたい」
第158回「疲れを認めたくない」
第159回「アトピーと蕁麻疹」
第160回「はっきりした人になりたい」
第161回「会話と、興味の深さについて」
第162回「思春期の不安定」
第163回「潔癖症について」
第164回「自尊心」
第165回「自分の身体のサイズ感をとらえるのが苦手」
第166回「兄弟を心配する気持ち」
第167回「自分の声への違和感」
第168回「野菜の調子が悪いと、自己否定してしまう」
第169回「好きな気持ちと、誤解をされることへの不安について」
第170回「トイレが近いことについて」
第171回「競争意識について①」
第172回「競争意識について②」
第173回「コンディションによって態度が変わる人、変わらない人」
第174回「恐がりなことについて」
第175回「テンション」
第176回「目を見ること、見られること」
第177回「よいお母さんになる10か条」
第178回「音楽と我欲①」
第179回「音楽と我欲②」
第180回「時間の使い方と焦りの気持ち」
第181回「自分に疑心暗鬼になって、不安に陥ってしまうのはなぜ」
第182回「有志の募集に手を挙げづらい」
第183回「緻密に」
第184回「いつも怖い」
第185回「体型に対するこだわり」
第186回「気持ちの切り替えが、うまくできない」
第187回「米ぬかぼかし作り」
第188回「評価すること」
第189回「堂々とした人に怯えてしまう ①」
第190回「堂々とした人に怯えてしまう ②」
第191回「耳が良くないこと」
第192回「限界」
第193回「物を簡単に捨てることができてしまう」
第194回「整理整頓、片付けができない」
第195回「次のミーティングは、いつですか?」
第196回「整理が過ぎるのは症状ですか」
第197回「人をもっと理解したいということについて」
第198回「体育の授業が怖くて、さぼっていたことについて」
第199回「完璧が怖い」
第200回「やるべきことに追われてしまいがちな気持ちについて」
第201回「正面から受け取りすぎることについて」
第202回「手持ち無沙汰にさせることが怖い」
第203回「生き物が好きで触りたくなる気持ちについて」
第204回「魚の食べ方について」
第205回「ステージで間違いがあったときは」
第206回「作業で焦ってしまう」
第207回「調理されて食べられる魚はかわいそう?」
第208回「頑張ろうとすることに疲れた」
第209回「自己愛性パーソナリティ」
第210回「期待について その①」
第211回「期待について その②」
第212回「アウトプットで生きる」
第213回「キャパシティを大きくしたい」
第214回「コミュニケーション」
第215回「秋が寂しい」
第216回「我欲と、自分を大切にすることの違い」
第217回「声を前に出して歌うには」
第218回「できる気がしない、と感じてしまう」
第219回「苦手なことをしている時間を苦痛に感じてしまう」
第220回「握力について」
第221回「喜び合うための全力」

第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
こちらからご覧いただけます!
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