第196回「整理が過ぎるのは症状ですか」

【質問】
 私は整理が好きだと自分で思っています(自分のコンディションや、忙しさで極端に整理しなくなることも多々あります)。
 しかし、その整理の仕方について、症状的なのではないかと疑う部分があります。
 例えば、のこぎりのケースだけが残っており、中身ののこぎりのないケースがいくつかあったとすると、その不釣り合いさを気持ち悪く感じ、頭の中で整理がつかず、中身のないケースをすべて捨てたくなる。共用の長靴が溢れ出し始めたら、その3分の1くらい(10足)くらいは処分して、きれいなものだけ残したくなる。
 裏紙で、紙のスペースの10分の1くらいしか書いていないのに、字が汚くて、その紙を残しておくと頭に汚いものが残って整理できなくなるから、少ししか書いていない紙も捨てたくなる。
 自分が“汚い”と判断したものが残っているとどこか気持ち悪くて、自分が“綺麗”だと思うものしか、手元に残しておきたくない、中途半端なものは使えるものであっても全て捨てて頭の中を綺麗にしたいと思う気持ち。そして、“綺麗”なものだけを残すために少し残酷になってしまう自分がいます。

 ★これは症状的でしょうか?
 ★また、この気持ちはどこからくるものなのでしょうか?

 

 
【お父さんの答え】
お父さん:
 これは症状的ですよね。
 ある種、こういうふうに捨てたくなる気持ちと、ありとあらゆる物をとっておきたくなる気持ち両方あって、後者の症状がいきすぎるとゴミ屋敷になる。
 物をとっておきたくなる人は、優しい人が多くて、ありとあらゆるものに価値を見出してしまうから捨てられないんです。ある意味、様々な価値を見ることができるのは、素晴らしい能力だと思います。

 僕とかお母さんは、例えばジュースを飲み終ったあとのペットボトル、これは捨て難い。だってアマゾンのジャングルの中で飛行機が墜落して2ヶ月くらい迎えが来ないとしたら、そのペットボトルがどのくらい役に立つか。そう思ったら、捨てられない。何かそのペットボトルを使う予定が出てきそうな気がするから捨てられない。
 だって、水が漏らなくてキャップできっちり蓋が閉まる容器を自分で作れ、と言われても作れないでしょ。だから捨てたくない、と一瞬、思う。でも捨てなきゃいけない。

 1番困るのは、誰かからお中元などでもらったときの包み紙とか、紐ですね。何かに使えるんじゃないか、とそれを取っておくタイプの人間と、ことごとく捨てるタイプの人間の2種類に分けられると思います。ことごとく捨てるタイプの人の家はすごくきれいです。そうやって、片っ端から捨てて行けば、いつでも片付くから。
 僕とかなのはなのお母さんは、ことごとく捨てられないタイプ。
 まして、共用の長靴が溢れ出してきたからって、捨てないでくださいよという感じです。

 汚いものが嫌でしょうがない、という人は幼児虐待をする芽がありますね。
 子供というのは、一面からすると、もう不条理の塊です。生まれたばかりの赤ん坊だと、夜中だろうがなんだろうが、遠慮なく泣きます、うんちをします、ところかまわず何でもします、なんでも食べる。何でも口に入れる。汚いじゃないのと言ったって、聞く耳を持ちません。我が天下です。
 存在そのものが汚いです――汚いと思ったらですよ。ところが、可愛いと思ったら、おしっこさえもかわいい。子供ができたら、自分を試されることになります。
 幼児虐待が今すごく増えているのは、汚い物が突然、許せなくなるという気持ちだと思います。子供は自分の言うとおりにならない、汚い、自分勝手、場所もわきまえずに、時間もわきまえずに泣く、――子供の頭の一つも叩きたくなる、本当にそうなっちゃうんですね。

 なんかやっぱり、自分が曖昧でいたくないとか、自分の綺麗さをキープしたいとか、自分が怒られるような原因を作りたくない、失敗しそうな条件を全部排除したい、そういう気持ちを厳しく追求すると、邪魔な物や目障りなものは捨ててしまいたくなる、という気持ちです。少しくらい、でたらめでいいやという気持ちがない。
 何でも捨てたくなるというのは、なにか失敗することを極度に恐れる気持ちとか、自分のやるべきことが停滞することを嫌悪する気持ちから来ているのかなという感じがします。
 親から叱られた経験がものすごく染み付いていて失敗したくない、その一方で自分はやりたいという気持ちも強い、そういうとき、やっては消し、やっては消し、になってしまいます。

 親から甘やかされてきた人は、人にも鷹揚ですけど自分にも甘い。
 なのはなファミリーにいるみんなを平均してみると、甘やかされてきた人よりも、厳しくされてきた人が圧倒的に多いな、と感じます。変なところで甘やかされてきてはいるけど、認められていない、否定されながら甘やかされてきたという感じが強い。
 母親自身が厳しく育てられて、自分に余裕がないから、子供に向ける厳しさにターボがかかって、みんなに対してすごく厳しくしているという感じがする。そしてストレスをみんなにぶつける、という印象があります。全員じゃないですよ、そういう親御さんも中にはいるんじゃないか、というほうが正確でしょうね。時には子供に対して厳しく当たったり、反対にものすごく甘すぎる部分とがあり、そのどちらかに振れてしまいがちで、その中間があまりない。それで、みんなが困っちゃうわけですけどね。
 厳しい叱責を受けたくないという気持ちが強くなれば、自分を100%把握しておきたい、周りの状況を100%把握しておきたい、となります。
 そういう意味で、周囲や自分の現状を把握するときに引っかかりを少なくしておきたい。把握しやすくする。記憶のシミみたいなもの、それを全部クリーンにして、いつでも机の上に広げたものをきれいにしておきたい。そうするとミスがない。あれも、これも、という保留が少なくなるので、判断に迷いがなくなる。

 気持ちが薄く、切羽詰まってくると、何に対しても即断、即決で決めて次々と処理していきたいので、保留的なものは無しにしたい。そういう気持ちの表れで、なんでも処分したくなるといっていいんじゃないかと思います。
 そういうところから来ているとしたなら、もうちょっと自分を許す、人を許す、としてはどうでしょうか。
 失敗してもいいや、という気持ちをもう少し持つと、まあどうでもいいかと、自分を許せるようになる。
 考えてみると、僕自身はかなり親から甘く育てられてきたな、という感じがします。僕はすごいヒステリックではあるけれど、人には厳しく、自分に優しく生きてます。

 

お母さん:
 それって、最低じゃない。

 

お父さん:
 なんで? それいいじゃない。この質問の人も、人に厳しく、自分に厳しくという生き方ではなくて、そうしたらいいんです。自分に優しく生きたらいい。
 みんなもどちらか一方に厳しく、となったら、人には厳しく、自分には優しくしてください。

 

お母さん:

 みんなは、そうしてね。

 

お父さん:
 自分に優しくしてると、子供にも優しくなるんじゃないか。意外と子供に辛く当たる人は、自分にも厳しいんじゃないかという感じがしてしょうがない。
 要は人に厳しく、自分に優しく、ね、そういうふうに生きてみたらどうでしょうかね。ホントかな?
 一般的には、人に優しく、自分に厳しく、なのかな。でも、そんなのつらすぎるからやめようよ。人には優しく、自分にも優しく、となると、なんだか全てがズルズルになって締まりがなくなるから、やっぱり人には厳しく、自分には優しく、ということで。
 

 
 
(2019年7月9日掲載)









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第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
こちらからご覧いただけます!
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