第171回「競争意識について①」

【質問】
 競争意識について。
 ①私は今までずっと何についても、他人と比較してきました。今もやめようと思ってはいますが、つい他の人と比較してしまいます。(例、あの人のほうが畝作りがうまい、あの子のほうがかわいい、あの子はいつも整理整頓ができているのに私はタンスの中がぐちゃぐちゃ etc.)
 ミーティングでお父さんの話をきいて、「他人と比較する」のは競争意識があるからだと思いました。この理解で正しいでしょうか?
 また、競争意識がなくなれば、人と自分を必要以上に比較しなくなる、と考えて良いでしょうか?
 
 
【答え】
お父さん:
 そうですね、競争意識があるから比較してしまうということですね。
 例えばこの「あの人のほうが畝作りがうまい」なんていうのはいいですね。こんなふうに、競争意識を持ってきれいに畝を作って欲しいですね。
 だけど「あの子のほうが可愛い」っていうのは、どこをどう比べていいか。畝だったら、ああ真っ直ぐだとか、でこぼこしてるとか、わかる。可愛いというのは主観的な問題だから得てして間違う。こっちの人はこっちの人が可愛い、こっちの人はこっちが可愛いというのは、答えが違うことがあるわけでしょ。だからそういうことまで競争しちゃうと自己嫌悪になったり、ちょっと頭の中が混乱します。果てしがなくなるので、そういう意味じゃ、「あの子が可愛い」というのでは、競争しない。
 「あの子はいつも整理整頓できている。私はぐちゃぐちゃ」、それは競争じゃなくて整理してください。
 ちゃんと人と較べて見劣りしないようにやっていいところと、競争しなくていいところがあるので、それはちゃんと区別しましょう。他の人がきれいにしているけれども、あなたはぐちゃぐちゃのまま直す必要ありません、と言ったらおかしいよね。
 
 
 
【質問】
 ②自分の中から競争意識をなくせたとして、でも人から競争意識をあらわにされたとき、また自分も競争意識を持ってしまうのではないか、と不安です。不安の先取りでごめんなさい。また、一歩なのはなを出たら、世の中は競争、比較、勝ち負けにあふれていて(人もメディアもビジネスも)、自分がすぐその波にまた飲み込まれそうで怖いです。
 例えば、友人に自分の持ってるバッグをとても羨ましがられる。自分の容姿を羨ましがられる。

 

お父さん:
 容姿を褒められたら、それはお世辞と思ってくださいね。

 

質問の続き
 競争意識とは少し違うかもしれませんが、こういうちょっとしたことでも比較されて、自分が評価されたとき、自分はどう受け止めればいいでしょうか?

 私の考え
 ・人は人、自分は自分。なのはなの軸を持って、相手の言ったことは聞き流す。
 ・言われたこと、比較されたこと等に、一喜一憂せず平常心を保つ。
 (抽象的な答えで申し訳ありません)
 
 
 
【答え】
お父さん:
 世の中は、競争意識がはびこっている。だから、なのはなから一歩出たら、永禮さんになればいいんです。永禮さんは、競争していないですよ。最近も、田んぼの溝切りのために、喜んでユンボの上手い人を連れてきてくれました。そういうふうに人のために貢献するとなったらもう、……あ、そうだ。今日、もう1つ永禮さんに解決してもらったことがあります。
 ちさの通学のことです。
 あのね。ちさの学校がバス停から遠いんです。ここから行くバスだと一番最寄りのバス停からでも30分以上かかってしまう。
 乗り換えるという手もあるんですが、乗り換えの待ち合わせ時間が短すぎて現実的じゃない。1本でどこかまで行って、そこから自転車で学校まで行く、そういう道を取ったらいいんじゃないかということになりました。それで、どこかに自転車を預けないといけない。預かってくれる人を探す旅に出ようか、とお母さんと話していた。
 しかし、永禮さんは顔が広い。今日、田んぼであったとき、そのバス停の話しをしました。
 すると「わかりました。そのバスはどこを通りますか」というから、津山消防署や警察署の前を通るバスですというと、「明日、その方面に行く用事があるので、見つけてきます。任せといてください」です。

 

お母さん:
 すごい!
 いや、お母さんも探しに行こうって言って、なおが勤める事務所だったら遠いかなとか言ってたんだよね。そしたらお父さんが、永禮さんが一番いいかもしれないって言ってたんだよ。
 

 

お父さん:
 でね、世の中に出て行くには、競争しても負けないような強さを身につけるとかそんなことじゃないんですよね。世の中に行ったら、競争しないで、優しさを振りまく人になって、優しさを広げていく人になっていく。そのために治っていく。
 極端に言うと世の中を変えていく。優しい関係の世の中に。今の競争する文化から競争しない文化にやがては変わっていくと思うんですけど、それを早く変えていく、その力になる、そのために治っていく、って思うんですね。だからいいんです、いくら競争する人がいてもいい。自分には永禮さんとなのはなファミリーがあると思って、優しい関係を広げていく人になる、ということでね。
 で、いくら褒められたからと言っても競争を挑んできたと思わないで、「良いバッグね」って言われても、そのバッグはそのうち取られるんじゃないかみたいな警戒は持たなくていいと思う。

 ただ、大事なことはね、あまりいいバッグを持たないことかな。
 例えば、「良いバッグね」と言われたらそれは、「あなた、そのバッグ、あなたに似合わないくらい浮いてますよ」そういうことなんですよ。それがピッタリはまってたらぐうの音も出ない。だから目立たない、皆の中に埋没してるんだけども、きれい。それでいいです。
 それから、美貌もあんまり人の顔に口出しするというのは聞き流していいんじゃないでしょうかね。僕は「ものすごい美男子ですね」っていくら言われても信じませんよ。考えてみたら、言われたことはないですけどね。
 
 でもなんと言ったらいいのか、もしかしたら、ある程度、誰でもある程度、年齢が行ったら、可愛いか、可愛くないかとか、美人か、美人じゃないかとかどうでも良くなるんです。
 人間ができてくると、人柄が良いかどうかなんですね。だから人柄で勝負しましょうよという話ですね。それこそ顔のこととか、身体の姿形のことを言うというのは、まあ、……他愛もない話ですよ、本当に。どうでもいいような、してもしなくてもいい話なのでそこに拘る必要はないんじゃないか、そんなふうに思いますね。

 

(次回に続きます。)

 

(2019年4月5日掲載)









第66回「自己否定について」
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第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
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