第149回「頭と気持ちの助走」

【質問】
 昨日の夕食後、時間に余裕がありました。とてもチャンスだと思いました。本を読んで、楽器を練習しようと思いました。
 本を読んでいる途中から、文字が頭に入らなくなりました。頭が固まりました。
 午前中の畝立ての作業もそこまで大変な作業ではありませんでした。その日はそこまで身体を動かしたり、頭を使ってはいないと思いました。音楽室を出るとき、身体が動きませんでした。
 せっかくの時間を有効に使えませんでした。時間があったのに、頑張れなかったことが残念です。自分に残念です。
 頭に栄養が足りていない感覚です。朝起きても同じ感覚でした。
 なぜ、このようになるのですか? また、解決方法はあるでしょうか?

 

 
【答え】
お父さん:
 つまり頭が固まって、文字が頭に入らなくなった。本を読めなくなった。ギターの練習も思うようにできなかった、というんですね。
 頭に栄養が行ってない感じで、ということなんですけど……なんか僕は、そうではないような感じがするんですよね。
 人って、時間の上手な使い方のできる人とか、上手に勉強できる人っていますよね。そういう人って、そこに入るまでの助走がうまかったり、コンディション作りがうまかったりすると思うんです。
 英語を勉強するときには、イギリス人かアメリカ人になりきって勉強するとか、まゆみちゃんから聞きましたけどね。
 その、「なりきる」というのが、やっぱり、ある程度何かで助走をつけないと、なりきれないんですよ。
 

 例えば畑でものすごい力仕事をして、それで、それももう大量に汗をかく仕事だったとして、部屋に入ってきて、本を読む。心臓がドッキンドッキン、汗がダラダラ、はあ、はあって言って小説読もうとしてもそれは絶対に入ってこないですよね。極端な例ですけどね。
 ある程度、身体をクールダウンしておかないと、頭を使う作業に入れない。
 僕も何か文章でまとめものをしようというとき、どんな短い文章でも、何か他に心配事があったり気にかかることがあったりすると、書き進められません。
 それどころじゃない、頭を書くほうに向けて没頭していたら思わぬ事態が起きる、そんな心配があったら、没頭できないですよ。
 だから、文章を書こうと思ったら、それまでの環境づくりというのがすごく大事だったりするんです。そういう環境づくりが大事じゃない作業とかもあるでしょうけど、だいたいのことは、助走をうまくつけられると、良い仕事ができます。
 それが上手な人は、気持ちの切り替えとか身体の切り替えを、それに向けて、自然にやっていっちゃうんでしょうね。そんな感じがします。
 スッとやって、スッと切り替える。次に移るときもスッと切り替えて、気持ちも、頭も、心も、身体も、やるべきことに合わせてスッと変えていく。そんな切り替えがうまいんです。
 それがすごく上手な人と、あまりうまくない人がいるような気がするんです。
 かかとを引きずるように気持ちを引きずったり、なにかを引きずって次の仕事に持ち越しちゃうと、集中できなかったりする。
 

 なのはなでも今、いろんな所で活躍している人っています。いろんな所でエキスパートになっている人がいますけど、そういう人を見ると、切り替えが上手だなという感じがします。
 そういう切り替えをするコツというのを会得したらいいんじゃないでしょうか。
 僕は、何か集中したいときや、考え事をする前に、茶碗を洗ったり、包丁を研いだり、というルーチンを持っています。
 本を読むのに、何の準備もいらないんじゃないの、座って本を開けばいいだけでしょ、と思うようだけど、よく考えると準備がすごく重要なんですよ。
 F1レーサーは、レースが始まる前、スターティンググリッドについたとき、心拍数が急上昇すると聞いたことがあります。
 車は走っていない。赤いランプが全部ついて、消えたら、それがスタートの合図です。ドライバーは車に座っているだけなのに、ランプがつきだすと、心拍数は180から200になるそうです。走る前に心拍数が、ダダダダダッて上がって脳みそと全身に血液をすごい勢いで送り込んでる。
 スタート、となったら、アクセルをガッて目一杯、踏み込んで、同時に左足のブレーキを離して、ギアをタタタタタッて入れながら、第1コーナーに飛び込んでいく。バックミラー見たり、前の車の動きを見たりしながら、隙間をぬって1台でも前に行こうとする。
 走り出す前に、心臓は、その準備をしちゃうんですね。
 そんなふうに、やっぱり何か次のことをやるというときにはその手前で、準備が必要だということです。
 その準備ができていないのに、無理にやろうとするから、止まっちゃうということ。その準備が必要だという意識を持たないといけないです。
 次から次に、テンポよく頭の切り替えを早くして、次から次にいろんなことを集中力高くやるというときには、ただやるんじゃなくて、切り替える自分に合図とか心構えとか、そういうのをちゃんとやっておかなければいけないんじゃないか。そんな感じがしますね。
 畑仕事と読書、ギター練習を連続させる、という取り合わせも、ひょっとしたら無理があったのかも、ですね。

 

 

(2019年1月18日掲載)









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第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
こちらからご覧いただけます!
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