第140回「頼まれごとが不安・時間に遅れる」

【質問】
 誰かに何かを頼まれたとき、(自分は、頼まれたことを達成できないのではないか)と、不安になってしまいます。

 難しいことを頼まれたときはもちろんなのですが、「明日、当番を代わってほしい」「出かけるときにこの荷物を車に積み込んでほしい」といった簡単なことでも、(自分は、忘れてしまうのではないか)(物を壊すのではないか)と、異常に不安になります。
 何かを頼まれたとき、【失敗する→なにか大変なことになる、責められる】という図式が自動的に頭に浮かんできます。
 実際には、頼まれたことを達成できる場合もあれば、できない場合もあります。できなかった場合、特に大きなトラブルにならなかったり、責められたりしなくても、行きすぎた大きな挫折感を感じてしまいます。

 どうして、こうなってしまうのですか。改善する方法はありますか。
 

 

 

【答え】
お父さん:

 村田先生は不安になりますか?

 

 
村田先生
 歌以外なら、大丈夫。

 

お母さん:
 声がいいと思うのになかなか歌わない。

お父さん:
 逆に、「よし。やってやろう」という人のほうが多いと思うんですよね。頼まれて不安になるという人はあまりいないと思う。
 ただ、僕も歯医者の予約をとって、それは行けるだろうかというのは不安になりますね。予定が入っちゃうんじゃないか、みたいなね。
 なんていうか世の中には、手帳を買って、先の予定を書き込んで予定を次々入れるのが好きなタイプの人と、入れても行けなくなったら困るから入れたくないなという人の、2種類の人間がいると思うんですよ。
 ちなみにアンケート採ってみましょうね。どっちか手をあげてみてくださいね。
 予定を立てるのが好きで、次々平気で入れて行くタイプだと思う人、手をあげてみてください。
 なかなかわからないから、予定をあまり書き込めないタイプだと思う人。
 (後者が多い)ああ、やっぱり。
 村田先生は。

 

村田先生:
 僕は、いつも1週間単位で考えるようにはしているんですけど。月曜の朝に、今週やること、と。仕事が中心ですけど、考える。

 

お父さん:
 ああ、でも1週間くらいで。僕もそうなんですよ、あまり予定立てたくない、入れられたくない。
 すでに、明日の歯医者の予約が苦になって苦になってしょうがない。
 これは1週間以上前に木曜日にとったんですけど、コンサートの前はダメだし、翌日の保護者ミーティングもダメで、次の日に予約しました。行けそうな気配だな、と今は思っていますけど。
 でも問題は、次のポイントですよね。何か頼まれて、「失敗する→大変なことになる、責められる」その図式が入っているということが問題なんですよね。僕はあまりそれは入ってないんですよね。
 今日は午前中で頭を使い尽くしちゃったんですけど、うまい答え無いですか。

 

村田先生:
 答えになるかわからないんですけど。
 僕が最初に修行していた税理士事務所は、変な、所長だったんですけど。小さい10人くらいの事務所。

 

お父さん:
 大きいですよ、10人いたら。

 

 

村田先生:
 所長がそこにいるんですけど、話しかけてはいけない。まず話すためにはメールで予約をする。何時何分で声をかける。

 

お母さん:
 見えてるのに?

 

村田先生:
 そこにいるんですよ。いるけど予約して、そこから相談する。
 そこは申告書を作るにあたっても、「もうできないよ」って――万歳、「僕できません」ってなっちゃったらまずいんで、1か月くらい前に、できなそうだなと判断したら、嘆願書を所長に出すんです。期限を守れませんという嘆願書を出す。
 で、その嘆願書を認められるかどうかというのはまたメールで予約をして。
 これについて話しをしたいので何月何日何時に、と。
 その事務所は男性が3か月しか続かなかったんですよ。最長で。僕はそこに3年いたんで、いまでもレジェンド。伝説みたいになっている(笑)。

 僕の下に入ってきた新人たちはそれが恐ろしくなって、1か月くらい前でいいのに、4か月前に嘆願書出してるんですよ。
「できるよね?」
「いや、できないかもしれないので今から出しておきます」
 という感じになるんですよ。
 要は頼まれたことができないって思うときは、リスケ(リスケジュール)をしていけばいいと思うんですけど。この質問をした人は、多分真面目な、完璧主義というか、その傾向がある人だと思うんですけど。自分で最後まで完結できなかったらどうしようという。
 リスケジュールをしていけばいいんじゃないかなと。

 

お父さん:
 ただ、この人の場合、失敗するのが怖いような感じもするんですよね。
 大きなトラブルになるのが怖いから引き受けたくない。できたら頼まれ仕事から逃げたいわけですよね。逃げたい、逃げたい、引き受けたくないっていうね。
 同じ人が書いた、次の質問もちょっと似ているんですよ。先に次の質問を進めましょうね。

  

 

【質問2】『時間に遅れてしまう』
 ここ数日、時間を守ることに関しての質問が数件、質問箱に入っていました。
 私は、集合時間に遅れてしまうことがとても多いです。
 子供の頃から、時間に遅れるということで毎日のように怒られていました。けれど、今に至るまで治せていません。自力で治すことができませんでした。治さなければいけないと思います。
 具体的に、どう対策をしていけば良いですか。 

〈よく遅れてしまうこと〉
 ・作業の集合時間
 ・出かけるときの出発の予定時間
 ・(なのはなに来る前は)電車やバスに乗り遅れる

〈自分で遅れる原因になっていると思うこと〉
 ①時間ギリギリまでなにか別のことをしようとしてしまう。気持ちがルーズである。
 ②着ていく服や持ち物などについて無駄なこだわりが多く、また、ひとつひとつの動作が遅く、身支度に時間がかかっている。迷いが多く取捨選択が下手。
 ③一番乗りで集合場所に行くことに対して、恐いような気持ち、ぼんやりとした抵抗感がある。できれば人の後をついていきたい、というような気持ちがあり、無意識に人が集まり始めてから動くのでいつも遅れている。
 ④何らかの理由で(その作業に行くことが憂鬱だ)と思っていると遅れやすい。(楽しみで仕方が無い)という作業にはあまり遅れていないように思う。
 ⑤時計を見ているようで見ていない。腕時計が壊れた(ベルトがちぎれて腕につけられない状態)まま、放って置いてしまっている。

お父さん:
 ここにヒントがありますよね。嫌な、憂鬱な作業には遅れる。好きな作業にはひゅっと早めに行く。嫌なことには遅れてもいいという、そういう思いがあるのかな。
 ……集合時間に遅れる、これね、なんかね、この人の場合、人間の基本的な躾ができていないんじゃないか。できていそうで、できていないような気がしますね。自分の好き嫌いで遅れてもいいと思っちゃってるでしょ。これは時間に遅れる、遅れないじゃなくて、躾が身についていない。常識的な、約束事は守るという、人として道徳とかなんかを教わる以前に、きちんと約束を守るということが入っていないんじゃないですか、と思うんですよ。
 
 「子供の頃から、時間に遅れることで毎日のように怒られていました」ということ。毎日遅れていて、毎日怒られる。これは遅刻を直すために怒ることは有効ではない、と親が検証していないのです。ということは、親が子どもに八つ当たりしているだけだったということ。子供はそれを感じていて、怒られるけれども、遅刻を直さず、むしろ不機嫌に八つ当たりしてくる親に近づくのが嫌だから遅れるわけです、毎日。
 親は性懲りも無く必ず遅れてくる子供に、怒るわけですよ。本当に親が、自分の怒りを発散するだけで、きちんとした躾をしてこなかったということなんですよね。誰かに対して怒りつけるってほとんど意味がないですよね。その人のストレス発散なだけで。怒るという行為にはほとんど意味がない。
 もし怒ったならば、必ず、じゃあ次は失敗しないようにどうしますかというプランを聞く。プランが間違ってますよ、正しいですよって。腹立ててもいいけどプランを聞いて、よければ、次からこうして、悪ければそうじゃなくてこうしてって、言えばいいだけです。
 みんなも子供ができたら絶対怒っちゃダメですよ。怒るなんてくだらないし、なんの効果もないですから、プランを立てさせて、間違ったらまたそのプランを直させる。
 子供って、そもそも時間を守りたがります、早起きしたがります。
 寝坊助になって時間を守れなくなるのは、親が時間を守れない寝坊助に育てていると、100パーセントそうだと僕は思いますよ。でもそうなってしまった人は自分の子供もそんなふうに育ててしまう。悪循環が連鎖するので、自分のところで断ち切りましょうよということです。
 

 僕はどうするかというと、そういうときには、時間になって、車に乗っている人がいたら、その人だけで出発しちゃうんです。で、現地の畑に行って作業を始めるんです。
 遅れてきて車に乗れなかった人はどうするか。歩いてこさせればいい。車が待ってると思うから遅れてくる。遅れてきた人は、畑が下町川だったら、下町川まで歩かせればいいのです。その人が下町川に着く頃は、みんなが作業を終わって帰る時間だ。その帰りにも車に乗り遅れるとまた歩いて帰ってこなくてはならない。それが嫌だなあと思ったら、次は時間通りに来るでしょ。
 なんかこの、けじめがない。
 
 
 これ、すごく面白いんですよね。

【①時間ギリギリまで何かしようとする、気持ちがルーズである】
 よくありがちですけど、何かと何かを一緒にしようなんて、無いんです。
 例えば長ーい記事を書くとします。原稿用紙40、50枚の長めの記事を一本、雑誌に書くとします。言いたいことは、いくつ入ると思いますか。1つです。10ページの記事、言いたいことがいくつ入るか。1つなんです。100ページの記事に言いたいことは何個入るか。1つなんです。
 本1冊で、1つのことしか言えないです。
 昨日のコンサートで、言いたいことは1つですよっていう話。1行で言えるんですよっていう話。
 あれもこれもたくさん言いたいことがあって、たくさん勉強になりました、なんていうのは無いんです。
 
 1つを伝えたいために、あれもこれも展開して結局1つのことしか言えないんですよ。というか言えないんです。伝わらないんですよ。だから人生ってそんなもんで、1日起きて、1日活動して、できることは1つと思ってくださいよ。細かいことはできるかもしれないけど。
 考えてみて、午前中1つ、午後1つですよ。夕飯食べてから1つですよ。
 あれもこれもやろうと思わないこと。むしろ1つに絞ってそれを深めていく。それを展開していく。そういうことで良いような気がする。もともとそういうものですよ。午前1つ、午後1つ、夕飯後1つですけど、これでよし。1週間でこれしかできないけど、これでよし。
 人生もそうですよ。僕は棺桶に入るとき、
「お母さん。僕は人生でたったひとつ、なのはなファミリーやったからいいよね」
「あなた、なのはなファミリーだけちょっとやったね。ひとつ」
 それで死んでいく。
 もしかしたら全く違うことをやって、「なのはなファミリー、あれは入り口だったね」みたいなことになるかも。それはわからないんですけどね、人生だから。
 そういうふうに思うことですよ。

 

(次回に続きます。)

 

(2018年12月18日掲載)









第66回「自己否定について」
第67回「友達が欲しい人、そうでない人」
第68回「未来を信じる」
第69回「山を登ると」
第70回「リーダーをすると苦しくさせる」
第71回「自分から人を好きになる」
第72回「小さいころからの恐怖心」
第73回「お姉さんのような存在を」
第74回「作業に対して気持ちの落差が激しい」
第75回「大きな希望を持つとき①」
第76回「大きな希望を持つとき②」
第77回「夢について・集中力について」
第78回「やるべきことをできていなくて苦しい」
第79回「やるべきことをできていなくて苦しい②」
第80回「真面目さは何のために」
第81回「高いプライドをつくるには」
第82回「番外編:そうだ、お母さんにきいてみよう!」
第83回「相談、確認が多いことについて」
第84回「自信を持つ」
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第86回「過去を美化してしまう」
第87回「統合力を高めるには」
第88回「見張られているような不安」
第89回「どうして人間だけに気持ちが必要なのか」
第90回「休日になるとやる気がなくなってしまう」
第91回「低気圧」
第92回「どうして動物を飼うの?」
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第94回「眠れない」
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第96回「躾について」
第97回「壁をなくしてオープンになるには」
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第100回「社会性を身につける」
第101回「依存を切り離す期間は? その後はどう変わる?」
第102回「依存を切り離すことについて②」
第103回「会話が理解できない・生きる意味」
第104回「何者にもなれないのでは、という不安」
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第106回「人の気持ちを汲めない」
第107回「リーダーとしてちゃんと動くには」
第108回「仕事への情熱と、興味があること」
第109回「日々の習慣を持つ」
第110回「自分のアスペルガー的な要素について」
第111回「外見について」
第112回「芸術、情緒、愛情 心の深さ」
第113回「なぜ風俗業は禁止にされないのか」
第114回「生き難さを抱えていなかったら、どんな将来の夢を」
第115回「健全な家庭なら自我は育つのか」
第116回「自我を育てる」
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第129回「個人プレイからチームプレイへ」
第130回「すべてのことを高いレベルでやりたい」
第131回「なぜ、痩せているほうが良いと思われるのですか?」
第132回「予定が変わると、気持ちがもやもやする」
第133回「楽観主義者と悲観主義者の境界線」
第134回「上品に、笑顔で、美しく」
第135回「続『上品に、笑顔で、美しく』」
第136回「嘘をつけない」
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第138回「お父さんが怖い 後編」
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第140回「頼まれごとが不安・時間に遅れる①」
第141回「頼まれごとが不安・時間に遅れる②」
第142回「頼まれごとが不安・時間に遅れる③」
第143回「大きな声を出すこと」
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第145回「お腹がすく」
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第195回「次のミーティングは、いつですか?」
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第211回「期待について その②」
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第216回「我欲と、自分を大切にすることの違い」
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第221回「喜び合うための全力」

第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
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