第129回「チームとしての結果」

【質問】
 作業で出過ぎてしまう、というのは、その場の気持ちを理解していないから、と思います。
 人の気持ちがわからない、汲めないことは、症状ですか。
 私は行き過ぎてしまっている、と思って良いですか。

 

【答え】
お父さん:
 人の気持ちが汲めない、わからないというのも症状だし、人の気持ちを汲みすぎてしまうというのも症状なんですよね。
 適度に汲んで、適度に汲まないということも大事。
 昨年のウィンターコンサートに向かう心構えとしては、「利他心」をテーマにしてやりました。
 今度のウィンターコンサートのテーマですが、先日のスタッフミーティングでもきかれたんですけど、何か今ひとつピッタリ来るのがなくて、言えないでいたんです。
 今、これだと思うものがあります。
 

お母さん:
 もうちょっと、練りたいなと思ってるけど。
 

お父さん:
 練ったらまた言いますけど、まだ練っていない今の段階でも言います。
 一言で言うと“チームプレイ”です。
 みんなに必要なのはチームプレイなんですよね。
 さあ、チームプレイの反対の言葉はなんでしょうか。
 

もも:
 個人プレイ。
 

お父さん:
 うん、個人プレイだね。個人プレイというと、チームプレイが何かがわかりやすい。
 個人プレイはしないこと、チームプレイをするということが大事だということで進めていきたいと思っています。
 あくまでチームのために動くこと。自分が評価されることを目論むんじゃない。チームが評価されることを願う。チームが結果を出してなんぼ。チームが結果を出せなかったら個人で結果を出してもだめ。いくら個人的に結果を出せなかったとしてもチームが結果を出せたらそれは喜ぶ。
 今の質問も、「作業で出過ぎてしまう。その場の気持ちを理解していないから、と思います」とありましたよね。
 チームのためにと考えれば答えが出るんです。
 誰と、誰と、誰はどうだ、それに対して自分はどうだ、じゃなくて、チーム全員で一つの成果を出すという考え方をすればいいんです。
 全部の中の自分、ということだよね。いつもチーム全体のことを思う。
 人の気持ちがわからない、汲めない。もしかしたらチームプレイをすると、あまり個人の気持ちはわからなくてもいいかもしれないね。チームとしてどうだろうか、全体としてどうなんだろうかというそのことを考えればいいんだから。
 例えば気持ちの汲みやすい人と汲みにくい人がいるかも知れないけど、それはともかくとして、全体としてどうなのか、効果的な作業ができているか、全体として目的にちゃんと向かえているのか、それを考えるのがすごく大事なんじゃないのかな、という感じがするんですよ。
 

 で、僕もお母さんもそうですけど、いつも、チームプレイとしての、なのはなファミリーとしてのパフォーマンスというのを考えてるんですよ。
 だから、例えば「私、ダンスで失敗してしまいました、本番ですみませんでした」みたいなことを言う人がいますけど、僕なんかはそういう失敗は屁とも思っちゃいない。
 なぜか。
 みんなのパフォーマンスの結果として、観客が大感動してるというときに、「お前は、だめだった」なんて言う意味がないです。練習のときは言いますよ。だけど本番では絶対言わない。
 本番で非難したりすることは無いです。終わったあとでね。お前はだめだった、お前はよくできたみたいなことは、関係ないですから。全体としてどうだったのか、ですから。
 
 観客だってそうですよ。
 最近は小学校の運動会に、しばらく行ってないですけど、一時期、小学校の運動会では、ダーッとビデオカメラと、三脚と望遠レンズつけたカメラが並んでいました。どれも自分の子供しか撮ってない。そりゃ親御さんは言うでしょう。
「なんで自分の子供を撮っちゃいけないの。自分の子供を撮らなくて、誰を撮るの」
 みたいなこと言うでしょうね。全体を撮って何になるの、みたいな。
 チームプレイなんて親は思っていない。子供だって思っちゃいない。私が、私が、俺が、俺が、自分の子供が、私の子供が、自分が、僕が。そればっかりですよ。
 それじゃいけないでしょ、ということです。チームプレイですよ。
 だからチームのなかでどんな役割を果たしているかを考えましょう。

 それぞれ、意外と持ち場があるんですよね。能力が高ければいいってものじゃないです。
 だから、意外と役に立っていないような人が、例えばその場の空気を和ませて、みんなをリラックスさせて、全体の仕事をやりやすくしているということがあります。それはそれでチームプレイとしては役に立っているわけです。
 やっぱり今という時代は、「自分が評価されたい」とか、「自分が目立ちたい」とか、「自分の手柄がほしい」だとか、そういう時代ですよ。全体としてね。でも、それじゃいけない。
 時としてそういう気分が頭をもたげる。自分が活躍したい。自分だけが目立ちたい。
 そうじゃなくて、チームがどうか。それを考える。
 この質問の人も、この人が行き過ぎてるかどうかじゃないんですよ。作業で出過ぎるかどうかが問題じゃない。作業で、私が入った作業は全体としていいパフォーマンスを出してるか、それを意識するといい。私が入った作業はいつも予定時間を遅れて、しかも予定分だけ進んでいないとか、私が入った作業は必ず時間前に終わって、予定分を終わることができているのか。そこを問題にしてないわけですよ。言ってみたらチームプレイがゼロなんですよ。考え方がね。
 だから、この質問に対しては、チームを考えなさいというのが答えです。
 「私が」じゃないんです。出過ぎてもいいです、出過ぎなくてもいいです。
 チームとしていい結果を出してますか、どうですか、それをちゃんと注意して、そこに関心を払うこと、そこに心を向けなさいということが答えです。

 

 

(2018年10月30日掲載)









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第1回から第65回までの「お父さんにきいてみよう」は、
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