4月7日
 

○私のキラーカード 
 
 たくさん苦労をして、恥をかいて、血のにじむような努力をして、それで乗り越えたことが、自分だけの強み、キラーカードになる。
 お父さんのお話を聞いて、目の前に乗り越えるべき壁がある今が、とても幸せだと思いました。私は日頃、なにをやるにも要領よくできないことや、覚えが遅いことを感じてしまうけれど、それは決して悲観すべきことではないのです。自分にとって難しいと思うことに出会ったとき、逃げることさえしなかったら、それは自分にとって大きなチャンスになります。
   
 お父さんは若い頃、苦しさをとことん味わい尽くして、この世界で一番苦しい人になってやろうと思った、と話してくれました。そして、その苦しさをちゃんと解決しようと思ったと言います。
  
 自分に自信や誇りを持つために必要なのは、能力の高い低いではなく、誰に勝った負けたという競争でもありません。困難なことに出会ったときに、逃げないでそれを味わい尽くして、苦しみも痛みも悲しみも、喜びも楽しさも全身で味わい尽くして、自分のものにしていくことだと思いました。誰かの評価よりもなによりも、それが揺るぎない自分の生きる力になるのだと思いました。 
 
 そう思えると、大きな希望を感じます。どんなことがあっても絶対に逃げたりしない、怖がることは何もないのだと思えるのです。最悪の出来事から、やがて最高の出来事が生まれることもあるのです。お父さんの書いた『サム・ナイツ』のMCが、今日のお話とつながりました。苦しんだ分、努力した分、その先の未来には最高の出来事が待っているのです。
  
 
 摂食障害になったことは、自分にとっての最高のキラーカードになります。そうするために、自分に向き合い、本当の優しさや正義を持ちたいです。ただ症状がなくなって普通の人になるだけでは、キラーカードにはなりません。自分が苦しんできたからこそ、その苦しみを感じている人のことを理解できるようになりたいと思います。その苦しみを感じる人がいなくなるような、人間関係を広げていきます。お父さんとお母さんが逃げないでとことん自分に向き合って生きてきたように、私も生きていきます。摂食障害になったことを、私の強みにします。そうできるはずです。
  
 蛇足ですが、私は、ちょっとしたことでも自分のなかでドラマティックにしてしまう傾向にあります。たぶん、さらっと器用にできたのならば、そうする必要はないのだと思います。つまずいたり、時間がかかったり、失敗したり、そういうことがあるからこそ、自分の中で物語を作らずにはいられないのです。
  
 あまり大げさに感情を上げ下げするのは良くないけれど、小さなことでも、自分だけの成功体験として心に積み上げていくために、私はドラマを作っているのだと思います。コンサートでの演劇や勉強はもちろん、日々の朝食当番、野菜切り、洗い物、漬け物作り、マラソン練習。目標に向かう中での出来事を、自分だけの物語として、心に書き記していきたいと思っています。自分の中で小さな目標を作り、乗り越えていくことが、自分の自信や誇りになります。
  
 
 お父さんのお話を聞くことができて、乗り越えるハードルが高いと思えることが、いまとても嬉しく感じます。勉強が難しいと感じると言っても、まだまだ、私の努力なんて、努力のうちに入らないものだと思います。もっと、高いレベルでの努力があるはずです。私は、まだ見たことのない自分の限界を見たいと思います。試験のある夏に向けて、全身全霊で向かいます。どれだけ時間がかかっても、困難でも、逃げません。
  
 
 
○夢
 いまの小さな夢。勉強、漬け物、企画のことなど。
・実判(模擬試験)までに基礎論点のまとめを完成させる。
・計算と理論で、自分の得意項目をそれぞれ2つは作る!
  
・この夏、ナスの辛子漬け、キュウリの辛子漬けをたくさんお嫁入りさせてみたい。
・夏野菜のぬか漬けをコンスタントに提供できるシステム(漬けるタイミング、樽のローテーション)を作りたい。
  
・なのはな企画を成長させ、たくさんの人の就労の場となるようにしたい。
・加工品を作るための加工場を作りたい(欲しい)。
 そして加工品の開発研究をして、なのはなの野菜や果物を美味しく加工したい。
  
 
 
○フルマラソンの下見
 加茂郷フルマラソンの下見に行きました。まえちゃん、たかこちゃん、あみちゃん、さやねちゃんと一緒の車で、加茂の自然の空気をたくさん感じてくることができ、10日後には、走るのだという気持ちを作ることができました。
  
 古吉野を出たときは、雨が少し降る中でとても蒸し暑く感じました。
「暑いね、という日が来たんだね。本当にあたたかくなったんだね」
 窓を開けて走りながらこう話していました。道すがら、桜や木蓮などが綺麗に咲いている風景を見ました。今このあたりで綺麗に咲いているということは、加茂の山のあたりはちょうどフルマラソン当日満開だろうか、と思いました。
  
 車の中で、フルマラソンのコースでどの風景が好きか、とみんなで話しました。まえちゃんが折り返しに近いところの川沿いの桜並木が好きだと教えてくれました。川の音が聞こえると、身体が軽くなるよね、と言いました。私も、川の流れる音を聞き、水の近くの冷たい空気が好きだなと思いました。暑い日差しがあっても、山の影に入るとすっと涼しくなるのも気持ちが良いです。
  
 窓を開けて走っていると、蒸し暑かった空気がすっとさわやかになっていくのを感じました。緩やかな坂を上り続け、折り返し地点の所まで来ました。全員そこで車を降り、お父さんの説明を聞きました。
「3時間に間に合うようにここ(折り返し)まで走れたら、あとは下りなので完走できます」
 お父さんはこう話してくれました。
  
 まずは、半分の折り返しを3時間以内に、という目標で走ること、それを今日の下見で心にしっかりととめることができました。ひとつ先の電柱まで、次の曲がり角まで、と42.195キロを小さく区切りながら、練習の時速8キロペースを目安に淡々と、この綺麗な景色と空気に身体を溶け込ませながら、走って行こうと思いました。大きな野望を持たないで、欲をかかないで、地道に走って行けば、きっと大丈夫と信じています。
  
 
 折り返して地点からの帰り道、雪が残っているのを見ました。思わず見間違いかと思ってしまいましたが、雪でした。季節を少し巻き戻したかのような加茂郷の山の中でした。まだ桜は咲いて折らず、梅が咲き、ふきのとうもはえていました。春の始めをもう一度体験できて、なんだかお得な気持ちがしました。
  
 本番は、気持ちの良い自然の景色や空気に加えて、たくさんの地元の方の応援、なのはなの応援、オフィシャルの方のサポートがあります。実際のコースを見に行き、その沿道の声援をイメージすることができ、フルマラソンはみんながいてくれるから走りきれると思うことができました。




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〈8月9日、試験会場のサンメッセ香川にて〉
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