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第63回「眠ること」




*質問*

 私は眠ることを、無駄な時間だと思ってしまいます。 

 僕もまったくそう思いますね。

 朝、寝過ごしてしまい、起床時間に起きることができないと、時間を無駄にした、あれもこれもやるはずだったのに、できなかったと思い、イライラし、大きな罪悪感、焦りに恐われます。
 それは、なぜなのでしょうか。おかしなことですか。教えていただけると嬉しいです。

*答え*

 というのが質問ですね。
 あの……なんて言うんでしょうね。この、「眠ることを無駄な時間だと思う」というのを、僕も4歳か5歳のとき思いましたね。昼寝が大嫌いで、自分が昼寝してる間に世界が終わったらどうするんだ? そういう感覚。
 これはそれに近い感覚ですね。自分が寝ている間に世界が進んでしまっている、乗り遅れてしまっているって思っちゃうんですよね。

 でも、ちょっとね、違うと思うんですよね。なんて言うんだろうな。
 起きてる間も寝てる間も、頭の脳みそはね、同じくらい活動してるんですよね。
 で、人間の脳はね、眠ると、その日あった出来事を、もう一回、海馬の中で再生してね、それをひとつずつ記憶として、側頭葉の下側に押し込んで、下側から神経伝達物質がたどる神経細胞の回路として記憶を溜めていきます。こういう信号が流れたらこれを思い出すっていう、記憶としてどんどん貯めこんで、その記憶が側頭葉の下から上に、年をとるに連れて上がっていくと言われてますけど、そういうことをやってるんですよね。
 それと、大脳辺縁系とか大脳基底核っていう、大脳の下の方の真ん中のものが一生懸命に、夜眠っている間に、大脳新皮質が休んでる間に、頑張って働いて、次の準備をしてたり、いろんな整理をしてたりしてて、これも大事な働きなんですよね。
 つまり、人間の脳はね、大脳新皮質が考えたり、判断したり、新しい何か今までにないようなアイデアを生み出したりというときを、「起きてる」と言います。大脳新皮質が眠ってるときを、「眠ってる」と言います。
 だけど、内側の大脳辺縁系とか大脳基底核だとかが動いているときと、大脳新皮質が動いてるときとでは、エネルギーと酸素を使う量は同じなんです。脳は夜もまったく休んでないんです。身体は休んでますけどね。
 だから、大脳新皮質は休んでますよ。だけど大脳辺縁系と大脳基底核は休んでない。

 じゃあね、考えてみてください。もしずっと寝ないで、起きてたらどうなるか。
 大脳新皮質は活発に動いてるでしょうけど、大脳辺縁系が調子を整える、活発に動く時間が減ってしまいますよね。
 減ってしまったら、人間全体、脳全体としてのバランスも身体全体としてのバランスも、どんどんどんどん悪くなる。どんどん悪くなって、一つの人間としての構成ができなくなるから、やっぱり休ませないといけないんです。
 つまり、大脳辺縁系を働かす時間というのが、とっても大事なんです。
 つまりね。質の良い人生を送りたかったらね。質のいい昼間の時間を過ごすと同時に、質のいい睡眠時間を過ごす。質のいい、大脳辺縁系が活躍できる時間を増やすというのもね、大事なんじゃないでしょうかね。
 だから布団の中でね、ぐっすり、いい眠りにつく。

 人間が夜、頭が休んでないというのは、なのはなのお母さんが、よく知ってます。
 どうしてかというと、僕は一晩中、喋ってます。夢の中の架空の人物と。
 僕がハッキリ喋ってるから、お母さんがうっかり返事する。でも僕は寝てる。聞かれて返事もする。

 ひどいよねえ。
 それってさ。迷惑かけてると思わない?

 いや、かけてる。お母さんが、別世界で寝ましょうとか、別の部屋で寝ましょうと、よく言い出さないな、と思いますよ。お母さんとはずっと同じ布団で寝てるんですけど。
 あのね、僕は、申し訳ないなあと。
 例えばね、ものすごく長い相談を受けて、ネバーエンディングストーリーを校長室で夜の11時とか12時まで聞いたあとの夜は、僕は一晩中しゃべり続けてる。

 そうだよね。

 一昨日の夜は寝言で「もしもし、もしもし」なんて、寝ながら電話までしてたそうです。夜も忙しいです。
 だから、朝の起床時間に起きられなかったからといって、罪悪感に襲われることはないんじゃないかなあって思いますよ。

 あともう一つね、なんて言うかな。
 言ってみたら、こう……締め切りを守らない自分、怠惰な自分っていうのもいいよね。怠け者の自分を、感じてみるっていうのも、凄くいいんじゃないかなというふうに思いますよね。
 あの、なんて言うんだろうなあ……。

 うん、こういうことを書いてくる人って、キチッキチッとしてて、こうでなきゃいけないというのが山ほどあるんだよね。こういう質問をする人に限って、ね。

 あのね。燃えるゴミ、燃えないゴミ。どこの自治体でもあるでしょ。ゴミの分別をしたことある人、手を挙げてみて(ほぼ全員)。そうだよね。分けて出すでしょ。燃えるゴミと燃えないゴミって、分けるの面倒だなと思ったことある人、いますか? (数人)……はいはい。
 ○○市でね、長いこと、燃えるゴミと燃えないゴミを分けてもらって回収をしていました。燃えるゴミの中に燃えないゴミ入れちゃ駄目ですよ、と。分別されてないと、回収しないで置いていかれたりする。それで、残っちゃうと汚いからって人の分まで分別してる。
 あるとき、大変なことが分かりました。○○市では、別々に収集してきたやつを同じところに放り投げて、同じ所で燃やしていたんですよ。しばらく前の話ですけどね。今はやってませんけど。前はずっとそうしてた時期がある。

 それが発覚したんだよね。

 ね。なんだと!? っていうね。今まで、市民の全家庭に、燃えるゴミ燃えないゴミをきっちり分別させといて、まとめて燃やしてたって、いい加減にしろって怒りたいと言っても、僕は何を言いたいかというと、人間の労働はそんなもんなんですって。
 きちっと分けました! っていう労働が何の成果にも結びつかないってこと、あるんだよね。僕は今まで60年生きてきて、今まで有益なことをどんだけしただろうかと思うと、甚だ自信がないんだよね。

 あるいは、長い歴史の中でね、人が一人、何を残せるだろうか。どれだけ頑張ってもね。
 ……あ、最近、何か読んで調べものしてて、大変なことが分かってしまいました。
 ジャンヌ・ダルクは、アスペルガーだったらしい。癲癇気質でね。なんて言うのか、癲癇気質というか、普通の人じゃなかった。からこそ、普通じゃないことができた。
 話は関係なくなりましたけど。いいですよ、ジャンヌ・ダルクみたいなことやって……あの人は処刑されたのかな、でも何か一つ、歴史に残ることをできましたよね。
 だけど、なんて言うのかな。歴史の中でね、ほんとに人類に貢献した、って名前を残せるような働きをする人がね、何人いるでしょうか。
 つまりね。ゴミはそんなに一生懸命分別しなくてよろしいっていうね。言ってみるとね。人生の仕事で、ありとあらゆる仕事は、一生懸命やらなくてよろしいっていうことにね、なっちゃうんじゃないかな。ここぞというときに頑張ればいいんであってね。
 普段は頑張らない。
 誰かの評価を得るために頑張らない。自分がカッコつけるために頑張らない。
 役に立たない人間でいること。
 誰かの詩にもあるよね。宮沢賢治の『雨ニモマケズ』。
「ミンナニデクノボートヨバレ」。デクノボーと呼ばれていいんです。役に立つ人だ、立派な人だって思われないことですね。
 雨ニモマケズ風ニモマケズ、何をやってるかというとね、あの人、何も役に立つことやってないんだよ。「ヒデリノトキハナミダヲナガシ」。あの、あまごいの踊りさえやってないんだよ。
 「ダイジョウブカトイッテヤル」。医者を呼ぶわけじゃないんだよ。ほとんど役に立つことしてませんよ。よく読んでみると。
 雨ニモマケズ風ニモマケズ、何か役に立つことしてるか。ほんとに読んでみてください。役に立たないことばっかりやっててね。
 人間っていうのはそんなもんだということですよね。
 この人もね、眠気ニモマケズ過労ニモマケズと言ったってね、大したことやれないんですから、それをね、なんかこう、自分がやるべきことができずにイライラした!! みたいに思うのはね。

なぜかって言うと、子供のときに、親にね、もう、追われて、鞭で尻を叩かれるようにして何かやってた、走らされてきた、癖が残ってるんです。ってことなんです。癖が。
 さっき、車の中でも言った。
「明日は日曜日だね。ほっとするなあ」
 僕は、ハッキリ言ってね、フリーのジャーナリストをずっとやってきて、サラリーマンはたった1年しか経験ないんですよ。出社日も退社時間も関係ないんです。自宅と仕事場とか事務所で、仕事してて、取材に行ってるんでほとんど事務所も空にしてるし。僕の上司っていませんからね。
 誰にもとらわれない。
 それなのに、日曜日となると、ほっとするんだよね。なんでだろうなあってね。
 で、物書きやってたときも、ウィークデーだと会社から電話が来たりね。編集者から原稿催促の電話が来る、とかがあるんです。日曜日ってのは、あんまり電話が来ないんです。
 そうすると日曜日って、ほっとするんですよね。
 ほっとして、ゆっくり原稿書く。
 今、考えてみたら、なのはなファミリーは土曜も日曜もお盆も正月も、休みじゃないですよ。ないのに、何故かほっとする。これは長年の癖でしょうね。日曜日は遊んでていい、ということに世間がなっているので、何をしていても許されるような感覚ですよ。実際は日曜も仕事してましたけどね。

 僕、いまも平日は遊んでいるようなものだけど、一応、平日となると仕事してるふりをする。

 あのね、原稿書いてるでしょ。それで、徹夜するでしょ。徹夜して、そのまま昼前の午前11時か12時くらいまでかかって原稿書いてようやく編集者に送って、ああやれやれとなると、顔はヒゲが出てて、むくんだ、脂っぽい顔してる。それで、そのままフラッと近所に買い物に出ると、
「ああ、小野瀬さん。今日休みですか」
 って言われる。魚屋さんに。今の今まで仕事してたんですけどって言うと、「え、なんて?」って。八百屋さんも魚屋さんも、1、2度は説明したけど理解してくれないんだね。仕事というのは、ネクタイを締めて、平日の昼間にしているものという思いが世間の人にある。なかなか夜中から徹夜して仕事して終ったから、もう遊んでていいというのを理解してくれない。
 そのうち、仕事をした直後でも、
「休みですか」
「ああ、休みでーす」
 なんか、遊び人だって見られているなっていう後ろめたさがあります。

 不登校の子供ってだいたいそうなんです。この中にも経験がある人がいると思うけど、午前中とか午後の早い時間、どうせ不登校なんだけど、その辺のコンビニとかうろちょろしにくい。夕方5時頃になったら堂々と歩けるでしょ。ちょうどそんな感じ。
 昼間は、休みの日と決めていても歩きにくい。ジャージ着たり、テレンコテレンコしてる。日曜だと、「休みですか」って改めて聞かれないんだよね。水曜あたりに白いワイシャツを着ないで、ドロドロ歩いて行くと、
「(不審者!)……休みですか?」
 世間の目は厳しいんだよね。
「休みですか?」
「ええ、たまたま……」
 そういう罪悪感。
 この人はそういうふうに、厳しく追い込まれてきたので、寝てるだけでも罪悪感がある。
 お母さんだってそんな感じするよね。
 やっぱり、僕らの世代からは、夜遅くまで働いているのがいいという風潮があった。お父さんの帰りが遅いというのは、僕らの時代、自慢でしたよね。
「うちの夫はいつも帰りが遅くて」
「そう、大変ね」って言いながら、稼ぎのいい夫だからと自慢してる感じになってる。
「朝も7時前には会社に行っちゃうのよ!」
 立派だね、すごい働いてる感じ。昔の人。
 子供だってね。
「何時まで勉強してるんですか?」
「夜中の1時くらいまでやってます」と言うと、うーん、感心、感心、みたいなね。
 卒業生で、ここから高校に通ってた、優秀な子がいるんです。
「うち、夜は10時消灯です」
「え!? そんなんでいいんですか」
 って先生もびっくりする。
 遅くまで頑張ってると評価されるみたいなね、未だにありますよね。その呪縛から逃れられてないっていうことです。

 例えば僕なんかね。みんな信じないでしょうけど、高校のとき、肩より長い長髪で、パーマかけてました。なんかね。こう、打ち破りたい!! っていう気持ち、あるじゃないですか。期待を裏切りたいという。
 それで長くしててね、小野瀬は長髪なんだ、というのが浸透してきたら、いきなり五分刈りでビシーッとつるつる坊主にすると、そのギャップ、面白いですよね。自虐的ですよね。いきなり、てるてる坊主にして、ヤクザチックに。そういう期待を裏切り続けていくというのは気持ちがいいものです。
 真面目少女も、自分で打ち破っていけばいいんです。
 ただ、今から、髪を五分刈りにしないでくださいね。みんなね、なのはなの評判落としますからね。それはやめてもらいたいけど。
 だから、こういう場合には、怠惰な自分を演じてみる。それで自分の中の福の神を追い出す……じゃないな、真面目っぽさを追い払うというのは、いいんじゃないでしょうかね。
 ダメな自分を演出してみるって、いいんじゃないでしょうかね。

 僕、小学校のとき好きだった、Wちゃんという女の子がいたんです。この子が、県立高校を受けて、あろうことか落ちてしまったんですね。小学校のとき、ものすごい頭良かった。深窓の令嬢という感じの子で、すごい字が綺麗だった。
 それが、なんでもないただの私立女子校に行くことになっちゃったんです。
ある朝、水戸の駅前でWちゃん見たら、スカートがこのへん(くるぶし)まで。で、マスクかけて。ズベ公になってるんですね。もうね。
 ガビーン!! あのW・Iちゃんが……!
 彼女は、自分がエリートコースから外れてしまったという屈辱に耐えられなかったんでしょうね。どうせならと、ズベ公まで一気に駆け下りたんでしょうね。さすが、Wちゃん。イメージ打破、大成功!
 その後の人生、知りませんけどね。胸痛むものがありましたけどね。
 自分の殻を破る。いい子じゃなくなるっていうのを演じてみる。いろいろやりながら、自分の本当のキャラクターを……本来のキャラクターを、探し当てる。そういうことがいいんじゃないでしょうかね。
 

 うん。彼女と違うかもしれないけどね、お母さんはね。あの……やっぱり、きちきちっとしていたときがあったのよ。片付けると言ったら、平行でなかったらいけない、垂直でないと、箱だって斜めには絶対置けなくて。タンスの上でも何でも。

 それは、自分だけの問題。関係ないでしょ、奇麗なほうがいいでしょ。ちゃんとしてるのがいいでしょ。っていうのがあったんだけど、この頃……お母さんでさえこの頃なんですけど、だからみんなに言うんだけれど、やっぱり自分の問題じゃなくなるのよね。
 そこまできちっとしたら人にも要求するし、人にものすごくきつくなるんだなって。だから、自分だけの問題じゃないんだよね。時代遅れになれとか言ってるんじゃないんだけど、そこまで、きっちりしたいってなってくるとね。ほんとにね。他人様に迷惑。簡単に言うと。
なんかそういう気が、今、お母さんはしてるの。ほどほどでないとね。っていう感じ。

 でもね、やっぱりね、ほんとに、自分の殻を破るって、ほんとは難しいことでねえ。

 お母さんもほんとに時間かかってるから、だからみんなに、お母さんがもし仮に10年くらいかかってわかったことが、みんなに、5年とか2、3年でわかったらいいのになと思いがら、喋ってるわけ。だから、今言ったから「はい、わかりました」ってわからないと思うけど、「あ、こう言ってたな。お父さんお母さん」って、自分の中に残しといてねっていつも言ってる。そしたら何年かして、「あ、お父さんお母さんが言ってたの、こういうことだったのか」ってわかるから。

 ただ、すぐにも、自分のキャラクターを破るというのはできると思うんですよね。

 そう。早いほうがいい。お母さんらからしたら、1日でも早いほうがいいよ。わかってくれるならね。その人も楽だし。

 今、例えば、若い男の子がオートバイとかバリバリ乗ってるでしょ。意外と、真面目な子かもしれないんだよね。
 自分で、真面目人間やってきたのを、オートバイに乗ってすっ飛ばして歩くとね、自分がなんかすごく、うーん……なんかこう、消極的なキャラじゃなくて、かなり積極的なキャラになって、オートバイでぶっ飛ばして歩く。まあ、それやり過ぎると、死んじゃったりするんですけど。
 若い頃なんか特に、みんなキャラを破りたいんじゃないかなと思うし。
 僕も、20歳になる前に××××××××××××××××××してますけど。まあ、あまり喜ばしいことでもないですけどね。何度も何度も失敗したりしながら、自分の、大事に生きようみたいなね、汚点とか失敗をなくして生きようみたいな、どっかの思いを打ち砕いていく。自分は汚点だらけの人間である、みたいな。
 そうすると、肩の力がとれていく、角がとれていくみたいな、なんか意識的にそうしてた気がする。
 じゃあ、みんな、どっかから酒盗んできて飲めとか、お父さんのオートバイ乗り出せとか言うんじゃないですけど。この中でもガチガチのいい子じゃなくて、自分の責任も人にどんどん任せて、時には失敗してみるとかね。
 なんて言うんだろうな。
 何かに打ち込んで、それこそ、人の頭殴ったら手が痛いし、相手も痛いしですけど、バレーボールを思い切り殴るぶんには、自分の手が痛いばかりですけど、文句言われないしね。自分の、思い切り、何かスポーツで全力を出す。そうしてると何か、自分の殻が破りやすいのかなっていう気はしますね。
 

 きっちりしていて、自堕落になるんじゃないかって、さっきも言ったけど、悪いほうに、こういう子は、よ。力抜くっていうのをすごい怖かったりするわけ。
 もう、じゃあ、それを一旦抜いてしまったら、ずーっと駄目になっちゃうんじゃないかって。とめどなく駄目になっちゃうんじゃないかって思うかもしれないけど、ここにいるから大丈夫。お父さんとお母さんが止めるから。で、みんなが止めてくれるから。「違うよ、ちょっと」って。なのはなにいると。外ではそうならないけど、おかしいでしょ。「そこまで行ったら駄目だよ」ってなるから。
 ただ、こういう子と違う子が、「うーん、じゃあ、力抜いたらいいんかー」ってなるのも困る。だから自分はどっちかわからない子は、私はどうですかって、聞きに来るのがいいね。それも必要だね。みんなには。
 

 力抜かなくていい子が力抜いて、力抜いていい子が抜かない。
 ただ、人間は、本来持ってる性質は絶対失われないのでね。
 例えば、学校の先生でも、一年中ジャージでサンダル履きの人もいれば、いつもきちんとワイシャツにネクタイ締めて革靴をはく人もいます。
 自然とその人の持って生まれたものが、それぞれ落ち着いたスタイルになるのであって、これまでずっとネクタイを締めてきた人がどんなに力を抜いてもジャージ姿で一年中いる、というふうにはならないと思いますね。
 そういうことですよ。

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