« ★前のページ  ||  ★次のページ »

第59回「イライラしない」




*質問*

 自分がいくら疲れていてもイライラせず、誰に対しても同じ態度でいるにはどうしたらいいですか?
 

*答え*

 僕もこんな風になりたいですね。自分がどんなに疲れていても。
 こうなりたかったけど、今、疲れると怒りつけて、優しくない態度で接するようになってしまいました。それを直すためには、どんな努力をすればいいかなと今、僕も考え中ですね。

 僕は今、少しずつ少なくとも実行しつつあることは、本を3行でも5行でも良いから読むことだなと思いますね。僕も、車の雑誌をトイレで読むのをやめて、トイレに座る3分間5分間、何か優しくなる、ためになる本を読んだ方が良いんじゃないか。そんな感じがしますね。
 やっぱり、なんかね、こう、例えば素晴らしい演奏を聴く。
 ロックは駄目なんですよね。ポピュラーもだめですね。クラシックですね。なんでクラシックがいいんでしょうね。
 クラシックの曲をほんとにちょっと聞くとね、心が洗われるところ、正されるところがありますよね。素晴らしい人に触れるというかね。
 それを、演奏で素晴らしい人格に触れる。本で、素晴らしい人格に触れる。ちょっとでもね。ほんとうに短い、何でもない文章の中にも、良いことが書いてあります。
 素晴らしい絵を見るのも良いかもしれませんね。

 指揮者の佐渡裕が言ったんですね。
 いよいよレナード・バーンスタインにね、弟子にしてくださいって言ったら、それでね、最初に手紙書いたらね、ドイツになんとかかんとかっていう音楽祭があるから、それに来いって。オーディションで、トップクラスの指揮者が来て、そのなかから選ばれた4人がバーンスタインの前座で指揮することが出来る。その4人のうちの1人に選ばれたんですね。
 それで、彼はヨハンシュトラウスのなんとかっていう曲、すごくかっこうのいい曲でね、それを、振らせてもらえることになったんです。
 でね、その前夜祭でね、合格した4人と、応募してきた30人が食事会をする。バーンスタインが呼んで食事会をするパーティがあった。佐渡裕は英語が下手くそだった。1年前ちらっと会ったときと比べて、上達してない。何もうまく受け答えできないだろうと思って、端っこの席を取ってひっそり食べてたら、「佐渡裕はどこにいる。いないのか」って、反対側のバーンスタイン。
「はい」
「お前は英語上手くなったのか」
 となりに座ってた男が「はい、とても素晴らしく見違えるように上達しております」って言っちゃったの。皮肉でね。
「よし、そんなに上手くなったならスピーチしてみろ。ヨハンシュトラウスと曲について」
 はい、って立っちゃったから座るわけにもいかない。
「ヨハンシュトラウスは作曲家です」
 みんなどっと笑って、その後、何も出てこないから黙ってたら、シーンとしたままパーティが進んで、バーンスタインがだんだんイライラしてきた。デザートのケーキを一口食って、「まずい! パーティは終わりだ。お前、今度、練習みて、振れなかったら別の奴にするからな」

 その晩、必死で譜面みて練習してた。
 バーンスタインが来て、オーケストラの奏者に向かってこう言った。
「お前ら、素晴らしいこんな指揮者が振ってるのに、ちゃんと音を出せ。こんな良い指揮者で良い演奏できなかったら、お前らの責任だ」
 それから佐渡裕には、
「お前は、KからLを練習しろ」
 ちょっと苦手なところを見抜いてた。

 弟子にしてくださいと言った。じゃあ、今度ニューヨークでコンサートするからついてこい。
 それで、バーンスタインの最後の弟子になる訳ですね。
 お金がない。
 京都に帰って、お父ちゃんとお母ちゃんに、たこ焼き屋に招待して
「留学さしてくれ。2年間」とね。
 お金がほしい、と言ったら、以外にもあっさり、
「ああ、いいよいいよ、うちは貧乏だけど、2年間くらいお前を遊ばせるお金はある」
 行かしてやった。
 それで、これからなんです。佐渡裕が言った言葉。
「ありがとうございます。じゃあ遠慮なく使わしてもらいます。ただし、2年間、指揮者になる勉強して、2年間で芽が出なかったら、やめます」と。
「留学になるお金がまるきり無駄になるかもしれません。それだけじゃなくて、いい音楽を生み出すには、贅沢をしなければ、のびのびした贅沢な環境にいなければ、来た聴衆をうならせるような良い音というのは作れないと思うので、贅沢します。ただ、無駄に遊んでお金を使い散らして、結局何にもならないかもしれませんけど、それでもいいですか」
 親は、好きに使いなさいと言った。
 ここなんだよね。バイトもしません。節約もしません。使いたいと思ったところにバンバンお金をかけて贅沢します。だからお金を出して下さい。
 言う方も言う方ですけど、出す方も出す方ですね。
 つまり、そこに答えがあるんですよね。

 自分はどんなに疲れていても、誰に対しても、いつも同じ態度で優しく。
 具体的には、お金持ちになったと思って。ただ、ここではお金バンバン使えないんだね、さいわいね。
 豊かな気持ちで、「ゆるすぞ、みんなゆるすぞ。いいぞ好きにして良いぞ」そういう豊かな心を持って、のびのびすることですよね。
 ここにヒントがあるんだよね。「自分がどんなに疲れていても」。
 どうやら、この人は疲れているとイライラしたり、疲れていると態度が変わってしまう。体力、気力とかね、余裕があると、優しく接することができる。分かってるんだよね、やっぱり。お金もいっぱいあると、のびのびするよね。お金無くなってくると鬱になりやすい。
 僕は若い頃、月末で仕送りが乏しくなると萎縮してくる。また仕送りが来ると、自分が人格者になったような。どうも懐具合と関係あるんじゃないか、と気が付いた。

 体力も気力も知力も、余力があるといい。
 知力。小説5ページくらい読む。あんたより私頭いいし。悪いけど。ふふふ、みたいな。
 いい絵を見る。あの絵からエネルギーもらっちゃって、ふふふ。
 音楽で余裕を作ったり知力で余裕を。そういう余力をつくる。
 疲れないように早めに寝る。
 体力的に優位に立つとか。具体的に、そういう風に人よりも余力を持とうという、そういう、ことが必要なんじゃないでしょうかね。
 佐渡裕はいくらもらったか知りませんが、節約しなかったと言いますね。
 それですよ。贅沢する。
 ときにはね、それはいいでしょうね。
 あまり節約しなさ過ぎるとね、○○○通信の馬鹿息子みたいにお小遣い127億。信じられませんけどね。ちょっとおばかちゃんなことをやるわけです。そういうのは問題外ですけど、自分が贅沢なのびのびした人格者になるように仕向けていく。それは大事なんじゃないのかなあ。
 ね、お母さん。お母さんは人格者だね。

 そうだね。なんかどうもね、人ってね、おかしな所があってね。
 今でも僕はそうですけどね、12時半とか1時過ぎるとね。夜ですよ。眠くなくなっちゃうんですよね。寝たくなくなっちゃう。なんか、眠りたくないというモードに入ってきちゃって、布団に入っても、なかなか寝つけない。
 どうせ眠れないからって、何か読んだり書いたりしちゃうと、翌日すっごく眠くて怠くて、横になりたくて、1日充実しなくて。
 僕は自分で、いくらなんだからって人の話を聞きながら……寝てるんですよね。
 人と話しながら居眠りする奴はとんでもないと思いますけど、それくらい体力なくなっちゃって。
 それ分かってるから寝ればいいのに、寝るのが難しい。かなり意識して、何かを読みたい誘惑を断ち切って寝るとかね。夜中になると、なぜかみんなの日記を読みたくなるんですよね。読むとやめられなくなるんですよね。
 そうすると目が冴えちゃって、翌日は眠くなっちゃう。
 朝方早く起きて読むならいいですよ。2時半とか3時になっちゃうと……。
 それといっしょで、疲れてるときって、眠れなくなるんですね。
 ものすごく作業して疲れてるなって思うと、もっと動きたくて疲れすぎるくらいで。嫌になったーみたいなこと、あるでしょう。浮かれたりだとか、神経が高ぶってる時ね、ほんとにブレーキをかけて休まないと、あとで自分がイライラしたりする。
 原稿書くときもそうですよ。別世界に入るってことなんですよね。原稿書くと、それで頭がいっぱいになっちゃうので、ほんとに書いてるときは、今何時か、昼なのか夜なのかとか、自分がお腹すいてる、すいてないとか全く関係無く別世界に行っちゃうんですよ。
 言ってみたら浦島太郎が竜宮城に行ったり、こっち来たり行ったり来たりしてるような。
 なんとなく行きたくない。
 子供のときみんな昼寝したくなかったでしょ。世の中に置いてけぼり食うような。あんな感じで、幼稚園生のとき昼寝するみたいに竜宮城に行って、頭を別世界にして原稿書いてるって、入る前はとっても入るのが嫌なんですね。
 でも、1回行っちゃうと戻って来たくない。締め切りはだいたい重なっていて、2本か3本書いて、頭がギンギンギラギラ。それこそ1日半くらい寝てない。次の仕事あったら、今だったら書けるのになあ。何か書けるもの無かったかなって。現世に戻りたくないのね。
 そんなふうに意外にね……そういう状態っていうのはよくないと思うんですけど。

 僕が肝臓悪くしたのはそのせいもある。飲まず食わずでやっちゃう。寝ない、飲まない、食わない。気がついたら18時間、何も食べてない、飲んでもいないとか。
 だから、原稿書くときは念のためにサンドイッチとかおにぎりをだーっと机の横に用意しとく。お腹空いてるとか関係なく、出鱈目に食べるんです。今何時とか見ずに。
 最長、ほんとに1番仕事をやったのは、締め切りが詰まって寝る時間がなくて、7日間の中でトータル睡眠時間2時間でした。30分ずつ4回寝ただけですよ。1週間、何本も溜まっていた原稿を休みなく書き続けたことがあります。普通に考えたら、これ死ぬんじゃないですか。
 2日目以降は机の前に立ってキーボードを叩いてました。イスに座ると居眠りしちゃうから。中腰で原稿書いていると、居眠りするとひっくりかえるからすぐわかる。
 でも、そういう世界にあまり行くのは良くないでしょうね。ほんとの人格者というのは瞬間的に気違いの世界に行って、瞬間的に普通の人になる。
 そういう技術を身につけるべきでしょうね。僕はまだ、できてない。
 そうすればいいですよ。気持ちの切り替えを速くする。狂気と正気をなるべくスムーズに行き来する。
 夢中で働く。ガーッと休む。夢中で働く。ガーッと休む。
 その切り替えがうまくなったら、イライラしないかもしれませんね。
 

« ★前のページ  ||  ★次のページ »







登録を解除される場合は、こちらをクリックください。




Copyright © なのはなファミリー―摂食障害からの回復施設―. All rights reserved.
Designed by Theme Junkie. Powered by WordPress sozai by :night on the planetヒバナ
Side effects medicine online pharmacy enter your Health Record number. Best-quality discount drugs http://online-pharmacy-rx.com `[!: Canadian drug stores works with a drugstore. Order and buy medicines through the Internet for the lowest prices in canadian pharmacy <;< generic viagra : Announcements of new drugs. Shares. Best price.